中国最高人民検察院の賈春旺検察長が10日、北京で開催中の全国人民代表大会で発表した2007年まで5年間の活動報告によると、職務犯罪で立件した公務員数は前5年と比較し9.9%減ったが、有罪判決を受けたケースは30.7%増となった。
北京で開催中の全国人民代表大会
収賄額が10万元(約150万円)以上または100万元以上の公的資金を流用した事件は3万5255件。立件された公務員のうち地方各省トップを含む閣僚級が35人、中央・地方局長級は930人を占めた。
中国最高人民検察院の賈春旺検察長
また、昨年までの過去5年間に汚職などの職務犯罪で立件した公務員が20万人あまりに上ったことが明らかになったという。
一方、中国最高裁判所の肖揚院長は10日午前、北京で開会中の第11期全国人民代表大会第1回会議の全体会議で最高裁を代表して活動報告を行った。
中国最高裁判所の肖揚院長
報告では、前期全人代任期の5年間(03-07)にわたって、中国の各級裁判所で結審した1審、2審、再審の刑事、民事および行政、執行など各種案件は、年平均1.48%増4258万4000件に達した。そのうち、民事案件は結審案件総数の57.13%を占める2432万8000件で、一審での訴価(訴訟目的の価額)は日本の年間歳出(国家予算)の4分の1にあたる3兆3310億元(約50兆円)に上った。
また、1審で結審した民事紛争による2214万5000件訴訟事件のうち、契約、婚姻・相続、権利侵害?権利帰属で訴訟事件全体を占める割合はそれぞれ51.65%、26.8%、21.55%と上位3位までを占めた。これらの訴訟事件は5年前と比較して、それぞれ56.8%増、12.54%減、50.05%減となった。
(編集:章坤良 写真:新華社)
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