90年代末、日本に企業管理と服装デザインを学ぶため、3年間派遣された朱雪芹さん(30)が中国の最高国家権力機関である全国人民代表大会に初めて参加する3人の農民工(農村出身の出稼ぎ労働者)代表の一人として6日、北京で内外の記者の取材を受けた。
全国人民代表大会代表の朱雪芹さん(右)
席上、朱さんは、「ここ数年、出稼ぎ労働者の社会的地位は著しく引き上げられ、各レベルの政府も出稼ぎ労働者の困難を解決するために多くの措置を講じた。出稼ぎ労働者たちが注目している福祉、子供の教育、社会保障などの問題について、政府は、より重視すべきだ」と述べた。
全国人民代表大会代表の朱雪芹さん(右)
農民工は中国全体で約2億人といわれ、朱さんは上海市から最初に選ばれた農民工の全人代の代表である。
アパレル工場で働く朱雪芹さん
1995年、高校を中途退学した朱さんは、江蘇省の農村から上海・普陀区にある華日服装有限公司に来て働いた。裁縫工から上海市で初めて選ばれた農民工の労働模範の一人となった。その間、朱さんは2回も日本に派遣され、研修した。現在、朱さんは、会社の労働組合の副主席、中国共産主義青年団の支部書記をつとめるとともに、日本語の通訳もしている。
「2002年から上海市政府は、地方から来た出稼ぎ労働者に対して総合的な保険をかける政策を打ち出して、労働災害と医療保険、老後の問題という農民工のもっとも緊急を要する三つの問題を重点的に解決しました。総合保険料は使用者側が納め、個人の負担は増加しません。実施状況から見ると、総合保険は農民工の大問題を解決しました。今回の全人代で私は、上海の総合保険を大いに宣伝し、全国各都市に普及するよう努力したいと思います」と朱さんは意気込み。
(編集:章坤良 写真:新華社)
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