上海市は滬とも呼ばれ、揚子江デルタ地域の東端、揚子江の河口、南北に縦走する海岸線のほぼ中心部に位置している。総面積は6341キロメートル。戦国時代は楚の春申君が封じられた都市で、宋の時代に鎮が設置されて上海と呼ばれ始まった。１９２７年に市となり、今は中国の四大直轄市の一つであると同時に、重要な工業基地、港と貿易、科学技術、情報、金融中心でもある。０．６万平方キロメートルに近い面積があり、黄浦、浦東新区、閘北、長寧、楊浦、普陀、盧湾、静安、宝山、徐匯、虹口、嘉定、閔行、松江、金山、青浦、南匯、奉賢、崇明１９の区を管轄している。上海は国際化現代大都市であると同時に中国の対外開放の窓口で、主な輸出入港でもある。日本、アメリカ、カナダ、ロシア等１７の国のサンフランシスコ、大阪等の都市と姉妹都市を結んでいる。

　中国では上海ほどめまぐるしく変化する都市はないと言っても言い過ぎではない。輝きを求め、走り続けるような時期が人生にはあるが、上海は今まさにその成長期の真っ只中にあるようだ。日本では一昔といえば、10年を指すが、上海では一昔が一年ではないかと思えるほど、変化の速度は速いものだ。

気候

　北亜熱帯季節風気候で、四季は明らかで、日照は十分、よく雨が降る。上海の気候は暖かくて湿っぽい。春、秋はより短く、冬、夏はより長いのである。平均気温は18.1℃、日照は1929.6時間で、降雨量は1158.1ミリメートルである。年間雨量の約50％は、5―9月の増水期に集中していて、増水期は春雨、梅雨、秋雨の三つの雨期である。

市花：白玉蘭

経済成長

　20世紀90年代以来、特に21世紀に入った後、上海は「四つのセンター」の建設を目標として、「科学教育で市を興す」を実施する主戦略を基礎として、より内外開放を広め、科学技術と体制の革新を加速して、国民経済の快速・健全な発展の良好な態勢を維持し、経済成長の原動力を絶えずに強める。1992年以来、上海経済は連続15年で10%以上の成長を維持している。2006年の上海市の生産総値は10366.37億元、2005年より12%増え、毎年平均12.51%増えている。

財政収入

　財政収入は経済総量と同時に増加する。2006年の上海の財政収入は4798.93億元となった。2005年より17%増えた。１年間の地方財政収入は1000億元を突破し、1600.４億元を超えた。2005年より11.6％増となった。

上海が中国での地位

　現代化した国際大都市の目標に進んでいる上海は、世界に向け、また中国全国に対しサービスし、長江デルタと連動するという重い責任を担っている。中国全国の経済建設と社会発展で非常に大切な地位と役割を果たしている。

　人口は全国の1％を占め、土地面積が全国の0.06％を占めたこの都市で、財政収入は全国の８分の１を占め、輸入輸出商品の総額は全国の4分の１を占め、品物の取扱量は全国の10分の１を占めている。