中国・四川大地震による死者は１３日現在四川省で１万人近くに上ったと新華社は伝えた。　　

　収容された中学生らの遺体

　四川省を震源とするマグニチュード７．８の地震により、同省では少なくとも学校８校、複数の化学工場、少なくとも１つの病院が倒壊、数百人が生き埋めになっているという。地震発生から一夜明けた同日午前、温家宝首相が震源地に隣接する都江堰市から陣頭指揮を執るなど被災地の救援活動に全力を挙げた。　　

　倒壊された家屋

　今回の地震は、死者３０万人を出した１９７６年の唐山地震以来、中国を襲った最悪の地震となった。四川省綿陽市では７０００人以上が死亡し、被害が集中。同市では電気、ガス、水道が止まったまま復旧していない。民政省は１３日、被災地支援のため２億元（1元約１４円）の緊急支出を決定。５０００のテントなどの救援物資を四川省に配給することを決めた。衛生省は１０余りの緊急医療隊を組織、地震局は２１６人から成る救援隊を結成し現地に派遣した。　

陣頭指揮を執る温家宝首相

　温家宝首相は12日午後11時40分、四川省地震の被災地である都江堰市に入った。温首相は臨設テント内で国務院の地震対策本部の会議を招集し、被災状況と救援活動を分析、今後の活動を計画した。

　各地から集めた消防・救急隊員

　人民解放軍24万人を出動させ、公安省も各地から集めた消防・救急隊員、警察官ら約1000人を投入し、救出活動を開始。地震で損壊、寸断した道路や電気、電話、通信網を復旧させるため、政府各部門の担当者が派遣され、作業に着手している。 　

　臨時病院で治療を受ける負傷者

　新華社によると、国内証券取引所は、この地震を受け、四川省や重慶市を拠点とする上場企業４５社の１３日の株式取引を停止する。

（章坤良　写真：新華社） 

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