ニュース 上海概観 生活情報 ビジネス情報 留学
 
トップページ>>ニュース>>経済
 
中国人老板の喜怒哀楽(7)
2008 -12 - 31 18:18

 元気だった上海にも何となく陰りが見え隠れする。11月以降そんな感じがしてならない。仕入れに行く時、決まってタクシーの運転手に尋ねてみることにしている。「最近の景気はどうですか?」と。10月までは「没問題!」という回答が多かったのだが、ここへきてはっきりと「不好!」と答える運転手が急激に増えたのだ。

 上海の弁護士事務所にはリストラの相談が引けも切らず、強気だった市内のオフィスビルでさえ家賃を下げ始めたというのだから事態は相当深刻なようだ。

 思えば9月15日に突如破たんした雷曼兄弟(リーマンブラザーズ)の衝撃は、遥か海を越えこの上海にも影響を及ぼし始めていることを実感する。今、世界中が不況だという。金融危機のせいだという。世界の景気は良くなったり悪くなったりを繰り返しながら動いているはず。だが今回の世界中の不景気はどうやら米国のサブプライムローンという信用力の低い消費者向けの個人住宅融資が複雑な金融商品の中に組み込まれた結果、大量の不良債権となって多くの金融機関に損失をもたらせたことに起因するらしい。何だか難しい話ではあるが、迷惑な話であることは容易に理解できる。もともと信用力の低い人も住宅を手に入れられるしくみが、信用秩序というバランスを崩したことにより米国の消費を冷やし、世界の工場であった中国の生産調整をさせた結果、多くの中国人の職をも奪い、それが上海の雇用にも影響を及ぼし・・・やがては国内消費をも減退させることになればいよいよ包貝貝のような小規模商店の売り上げにも影響を及ぼしかねないわけだ。

 上海の老板は、世界の経済動向にも気を配らねばならない時代になったということか。

 そういえばまた金利が下がった。今年に入ってもう5回目らしい。9月以降だけで合計2.16%もの下げだ。私のわずかな貯金の利子も目に見えて減っていくが、これも景気の下支えと思い、何とか我慢しなきゃ!。

(蘇文)

関連記事

中国人老板の喜怒哀楽(6)=写真
中国人老板の喜怒哀楽(5)=写真
 
 
 
 

このウェブサイトの著作権は東方ウェブサイトにあります。掲載された文字や画像などの
無断転載は禁じられています
本ページにについてご意見やご感想はtoukou@eastday.comまでお送りください