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納税優遇政策、賃貸料減免政策、金融支援政策など、上海市が28箇条の総合政策を公表

2020年 3月 13日16:42 提供:上海市商務委員会 編集者:王笑陽

 このたび、上海市は全力で企業を支援し、共に防疫作戦に立ち向かうべく、企業負担を軽減させるため、「上海市において全力にて防疫を行なうと同時に、企業の安定かつ健全的発展のための、支援及びサービスに関する一部の政策措置」、計28箇条を公表した。中には、防疫において重大な役割を果たす企業に対して財政面及び税金面の支援度合いを高めることや、企業用不動産の賃貸料の減免、関係企業及び個人の納税優遇、定期定額個人事業主の納税負担の免除、従業員医療保険率の適度な減率などの内容が含まれ、これを以って全力にて防疫に立ち向かい、企業の安定かつ健全的発展のために支援しサービスを提供する。


「上海市において全力にて防疫を行なうと同時に、企業の安定かつ健全的発展のための、支援及びサービスに関する一部の政策措置」(要点)

 一、企業の防疫関連の行動を全力を挙げて支援する

 (一)防疫において重要な役割を果たす企業に対して財政面及び税金面の支援度合いを高める。国家政策により、防疫用関連物資の生産企業が生産能力を高めるため新たに設備を購入した場合、購入資金を所得税の納付前に一括にて控除することを許可し、増値税の増分控除税額を全額返却する。納税者が防疫用重要物資の運送サービス、公共に関する交通輸送サービスと生活サービス、及び一般市民の生活必需品の宅配サービス(集荷と配送の両方)を提供することで得る収入に対して、増値税の徴収を免除する。関連する防疫用薬品及び医療機器の登録費を免除する。民間航空会社が納めるべき民用航空発展基金を免除する。政府が応急のため徴用し政府指示のもと重要な防疫用物資を生産する企業に対して、生産コストが実際の販売価格よりも高い場合、その政策による赤字損失を市の財政によって全額補填する。重要な防疫用物資に関して、企業が既に輸出の契約を結んでいるにも関わらず、政府の徴用によって国内販売に転じた場合、企業はそれに伴う追加の税金負担をしないこととする。防疫作戦において社会的責任を勇敢に担う企業及び個人を表彰する。

 (二)防疫重点企業に対する特別金融信用貸しの支援度合いを強める。開発性銀行、政策性銀行、国有大型商業銀行の上海支店及び上海法人銀行が積極的に人民銀行の特別再貸付政策を利用し、重要な防疫用医療物資や生活必需品の生産、運送及び販売を行う重点企業(小規模企業を含む)に対して、優遇的な利子率による貸付を提供し、さらに財政が半分にあたる利子の補助を行い、企業が負担する利子率が1.6%以下となるよう確実に保証する。上海市にある金融機関が金融債券や特定使途の債券を発行し、資金調達して防疫関連領域に投資することを支持する。

 (三)防疫関連企業への直接的な融資ルートを広める。上海の金融市場の役割を存分に発揮し、防疫関連企業に対するサービスの度合いを強め、これらの企業の上場、再貸付、吸収合併、債券及び資産担保債権の発行などを支援する。防疫関連の科学技術創新型企業による上海証券取引所の「科創版」への上場を促進し支持する。ベンチャー企業への投資や持ち株による投資を行う機関に対して、その社会資本を関連医療設備、ワクチンや薬品の開発及び生産企業に投資するよう促す。

 (四)保険による保障の効果を強める。医療物資が不足し、防疫用品関連企業が輸入を要望することに関して、中国信用保険上海分公司に対して積極的に輸入前払い金保険を展開するよう促す。今回の新型コロナウイルスによる肺炎が原因で損失を受け、保険請求を申請する顧客に対して、賠償すべきものは全体を迅速に賠償するようにする。保険機構が湖北省に支援するまたは上海市の防疫業務に携わる医療関係者や一般協力者に対して、無償にて傷害保険及び期間限定の生命保険を提供するよう促す。傷害保険、疾病保険などの保険責任範囲を広げ、新型コロナウイルスによる肺炎を保険適応範囲内にすることを支持する。

 (五)重要な防疫用物資の生産販売を行う企業が生産を拡大し、生産効率を高め、輸入量を増やすなどの行為を支援する。政府が応急のため徴用した企業に対して、技術改造手当てを支給し、徴用された企業が防疫用物資生産のために応急的に実施した技術改造等について、後日の認定によりプロジェクト費用総額の50-80%を財政から補填する。徴用された企業が政府指定の防疫用物資を生産するために費やした生産能力拡大費用について、最高でその全額に該当する支援を受けることが可能である。防疫関連業務が完了後、企業が政府の徴用または政府指示の生産によって発生した物資の余剰分について、企業が継続して販売を行ってもなお消化しきれない場合、規定により政府の備蓄物資及び一括買付けとして解決する。輸入した医療用物資に関して、統括的配分後にも余剰分がある場合、規定により市の備蓄物資として収め入れる。品目及び数量の指定を受けて買付けを行った民間用防疫物資について、企業が継続して販売を行ってもなお消化しきれない場合、規定の手順により市の備蓄商品に収め入れるよう検討する。

 (六)輸入される防疫用物資に対して納税優遇を実行する。国家政策により、防疫用に寄付された輸入物資に対し輸入関税及び輸入過程で発生する増値税並びに消費税を免除する。市衛生健康主管部門が主体となって輸入を手配し、直接的に防疫に用いられる物資に関しては関税を免除し、既に徴収された免除すべき税金は返却する。

 (七)輸入される防疫用物資が迅速に通関できるようグリーン通路を開設する。輸入される防疫用物資の専用受理窓口及びグリーン通路を開設、主要な通関港において7日×24時間のフルタイム通関体制をとる。2ステップ通関と事前通関などの業務モデルを総合的に運用し、検査が必要な防疫用物資に対して優先的に手配し、到着次第直ちに検査を行い、終了次第直ちに受け渡す。免税を受ける輸入品防疫用物資に関しては、登記のみで受け渡し、後日関連証明を提出することも可能である。

 (八)防疫関連製品の研究開発を支援する。上海市において新型コロナウイルスの診断と治療に関する新規開発及びその産業化を組織し、戦略的新興産業専用資金、産業転換向上専用資金、科学技術創新計画専用資金などのルートを通して支援を行い、防疫関連新製品の迅速な生産化と応用化を推し進める。