今回はマンションを買う場合に是非とも気をつけておきたい天井の高さについてです。分譲マンションの価格が面積当たりの単価で表示されるのは上海も同じです。購入者は周りの交通や環境、日照や部屋の使い勝手などを鑑みますが、最終的には平方メートル当たりの単価で「お買い得度」を計るのではないでしょうか。
ところが最近の上海では天井の高さについてもしっかりと気を配らなくてはなりません。特に日本と違い一般に内装を施さなくては住めないのですが、その際「上げ床」をする為、施工前のコンクリート床から更に10センチ近く天井が低くなります。ところが実際の天井高は3メートルから何と2.2メートルまでの開きがあるのです。
また80年代後半のオフィス物件が極端に少ない時期に造られた事務所向けビルの中には、廊下とは云え天井に手が届きそうになるものもあります。こうしたビルは上げ床、吊り天井を全く考慮していなかったかに思えるほどです。残念なのはもともと上海の建築はこんなに場当たり的なものではなかったのです。私の生まれ育った家は築70年を迎える長屋なのですが、天井の高さは4.5メートルもあり更にその上は屋根裏部屋になっていました。
先ほど工事現場に「質量第一、100年大計」とのスローガンがありました。ほんとに後世どころかローンを払い終わるまではせめて使える建物を造ってほしいものです。
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