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食の安全と企業の存続=大連愛味思食品有限公司総経理が投稿(写真)
2008 -3 - 7 11:15

 今年は8月に北京オリンピックが開催され、2010年に上海万博が予定され、世界の関心が中国に注がれていると思っております。このような状況下で中国産の玩具、食品さらに環境が従来以上に注目されていると感じています。

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東方ネットを訪問する齋藤彰氏

 食品について日本では老舗料理店、和菓子、洋菓子の賞味期限改竄、不当表示問題等に続き、昨今は中国産の冷凍餃子問題がマスコミを通じて報道されております。私自身会社員として製造業に従事してきましたが、まさか食品関係の会社経営に携わるとは考えたこともなく、たまたま縁があり2006年5月から大連愛味思食品有限公司の経営に係わることになり、食の安全と企業の存続に直面しております。

 現在、世界へ輸出する立場の中国としては輸出製品の安全を絶対的に信頼されるようにするため、当然のことながら製品検査に従来以上に神経質になり、当社は目下輸出ができない状況になっており、経営に携わる立場にある私としては従業員の雇用問題、会社の資金繰り問題で頭を悩ましている次第です。かかる状況で、日本人として、また、中国で働いている現在、正直、一刻も早く解決して欲しいと心から願っております。

 思い出しますことはかって日本では某製菓の砒素ミルク事件があり、一時経営さえ危うくなったことがあり、某乳業会社は牛乳問題で分割再編ということがありました。連日マスコミで報道されますと企業は倒産、従業員は路頭に迷い、関係する会社も大きな影響を受けることになり、一度問題を起こると関係者全員が不幸になるという事実があります。マスコミの報道による影響は相当大きいので興味本位でなく真実を見極め慎重に報道して欲しいとも思っております。

 日本は現在食料自給率が40%弱と記憶しており、世界各国から食材を輸入していますので、一度問題が起こると何故かパニック状態となり、消費者は何を信じて食材を選ぶのかといった深刻な状況になります。江戸時代の日本のように鎖国状態であれば一国の問題がそれだけで済んだわけですが、現代は世界各国が密接に繋がっており、一国で問題が起きますと世界各国へ影響が波及しますので、それぞれが問題を起こさないようにすることが何にもまして重要となっていると思っています。

2008年03月07日

大連愛味思食品有限公司総経理 

齋藤 彰(上海開澤法律事務所顧問)

写真撮影:章坤良

 
 
 

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