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【安倍首相遭遇“一寸先は闇”】
中日関係を語る金熙コ氏(右から一人目)
ーー最近久間章生前防衛大臣に替わり就任した、防衛大臣の小池百合子の右傾背景と、自民党内部ではすでに総理の靖国神社参拝に関する意見の不一致が勃発し、人々にとって自民党がさらに一歩「右折」できるのかどうかという心配もありますが?
金熙コ氏:そのような心配をする必要はないのです。君も見て分かるように、小泉元総理の政権時代、自民党及び国民が参拝に対する訴求は極めて熱狂的で、けれど現在の状況はすでにあのころとは違っているのです。今では自民党内部の約57%前後の人が首相の参拝を支持しており、小泉元総理の時代と比較してもすでに大く改善されていることが分かるはずだ。
ーー今の情勢の下で本月から参議院選挙が行われますが、これは自民党や安倍首相にとってもあまり期待できない結果になるのではないかと。
金熙コ氏:
確かに今の状況は自民党にとっても非常に不利なわけだが、もし仮に自民党が本月末に行われる参議院選挙に負けてしまったのであれば、自民党はその執政立場を保持した初の転換になると言えるだろう。だがそれは決して完全に転換されると言うことでなく、結局のところ自民党は依然として衆議院の優勢下にあり、さらに日本の政治は将に衰退期に入っているため、各種の問題は他の政党にも存在しているのだ。よって、自民党が勝利したとしてもそれは全部が自民党のがんばりだと言うわけでは決してなく、中には他の政党によるより悪いとこがあったためにという要素によるもので、日本国民には他の選択余地もないため、自民党を選ばざるえないのも理由の一つである。
ーーでは残された選挙当時までの限りある時間の中で、安倍首相が自民党や自分を敗局から挽回できそうな手立てや議題は他にはないのだろうか?
金熙コ氏:ありませんね、内政の外交にしろ安倍首相の人格的魅力にしろ、敗局を挽回できそうな議題はもうすでになく、ましてや選挙まですでに20日を切ってしまっているのだから。
ーーではもう自民党の敗局は決まっているの?
金熙コ氏:現段階ではなんとも予測できないが、日本の選挙は年を重ねるごとにその芝居性が高まっているように思えます。社会が発展するにつれて、民衆が普段政治に対する熱意も特別高いとも言えず、以前は住民のほとんどが、しっかりとした何かしらの政党の支持者であり、「政党が民衆を選ぶ」時代だったため、本選挙が始まる前にはアンケートで大よそ最後の結果を判断できたのであるが、現代に於いては、大量の中間有権者が存在するため、彼らは普段、特に何か固定された党を支持するわけでもなく、むしろ情勢の変化に沿って、最後の投票の時になって初めて誰を選ぶかが決められるのです。
日本には『一寸先は闇』と言うことわざがあり、それの意味するところは、例え選挙をマジかに控えていたとしてもまだ先にはずっと闇しか広がっていなくて、けれど最後に見えるのはいつも光なのである。そう、まるで2004年の衆議院選挙の圧倒的勝利のように、最後に彼らは自分たちが投票する立候補者の票数が優に足りているために、残った表を同じ同盟党である公明党に投票したのだった。まぁ〜けれど、今現在の状況は自民党にとっても安倍首相にとっても、決して喜ばしいことでないのは確かでしょう。
(聞き手:叶建国 翻訳:呉恵伊 写真:章坤良)
関連報道:
(中)
http://jp.eastday.com/node2/node3/node4/userobject1ai31459.html
(上) http://jp.eastday.com/node2/node3/node4/userobject1ai31429.html
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