電子書籍は文明と文化を伝承する重要な手段として、既に多くの分野で紙媒体に取って代わるようになっている。統計によると、07年、中国電子書籍市場で売上高は1億7000万元近くと06年同期を14％上回った。これに対し、伝統的書籍販売市場は1999年から今までの下落ぶりを続けている。 　

　紙媒体の閲覧率の下降は主に多くの読者が注意力を紙媒体から電子読物に移転していることだ。電子書籍市場で売上高は伝統的書籍市場を遥かに下回っているが、発展の勢いは非常に強い。「2007中国電子書籍発展すう勢報告」によると、07年、中国電子書籍の読者総数は5900万人と06年を37％上回った。電子書籍の総量は66万種と06年を24.5％上回った。「報告」の予測では、08年、中国電子書籍市場の売上高は2億元に接近する。 　

　携帯電話利用の閲覧は普及している。携帯電話の機能、容量、普及率が向上しつつあり、携帯電話利用者の身分が確認され易く、及び支払い手続きが簡素化しているため、携帯電話での閲覧の電子書籍市場に占めるシェアはますます大きくなり、ますます多くの人々も次第に携帯電話で電子書籍を閲覧するようになっている。07年、携帯電話によるインターネット利用者数は4500万人と 06年を2.26倍上回った。

　専門家の予測では、今後の5年間、30％以上の携帯利用者は携帯を通じて電子ブックとデジタル新聞を閲覧する。 　

　閲覧習慣が電子化の方向へと発展するに従い、ドキュメントマネージャ産業も発展している。本土中国語情報サービスプロバイダーは速やかに発展している。これらのサービスプロバイダーのうち、一部はコンテンツサービスを主とし、例えば万方データ、一部は技術サポートを主とし、例えば漢王科技と文通信息、またサービスプロバイダーと技術プロバイダーの二重身分を兼備する企業もあり、例えば方正Ａｐａｂｉだ。ドキュメントマネージャ産業は出版と情報という2つの分野を網羅し、新興の産業となっている。