新華社インドネシアバリ島発　

　アセアン１０カ国と中国、日本、韓国（１０＋３）の３カ国の財務相は３日、バリ島で共同声明を発布した。アセアンプラス３のメンバー国は地域信用担保と投資基金を新設、アジア社債市場の発展を促進するという。 　アジア開発銀行傘下に規模５億ドルの基金が新設される上、需要の増加に応じさらに拡充される可能性がある。地域内の社債発行を後押しするところにねらいがある。 　

　アセアンプラス３の財務相は基金の業務エリア、担保割合、国家定額をめぐり協議を続け、２０１０年前に合意する見込み。 　

　中国財政部の謝旭人部長は新華社の取材を受けた際、地域信用担保と投資基金の設立は地域内企業の融資ニーズを満たし、地域債券市場の発展を推進するために積極的な意義があると指摘した。 　

　タイ財務相のコーン?チャティカワニット氏はアセアン諸国の社債発行の信用度を高め、国際投資家の社債投資に便利さを提供するとしている。 　０３年アセアンプラス３財務相会合は初めてアジア債券市場発展提議を持ち出した。６年来、アジア債券市場は進展してきたが、しかし、発展テンポはきわめて遅い。 　

　アジア開発銀行の黒田東彦総裁は「世界金融危機を背景にアジア諸国の経済発展構造に潜んでいた問題が表面化になった。アジア債券市場の発展はその問題の解決に重大な意義がある」とし、「完備した債券市場は個人預金の企業と政府への投資を促し、発展途上にあるアジア経済体に積み重ねられた経常勘定の大口黒字の消化に役立つ」と指摘した。 　

　アジア開発銀行は５月２日〜５日、バリ島で年会を開催し、発展途上メンバーの金融危機対応に助力するために関連議題を検討する予定だ。第１２回アセアンプラス３財務相は同期間で幕開け、アジア地域外貨融資枠のメイン要素をめぐり合意した。１２００億ドルの融資枠は今年中稼動する見込み。