中国衛生部(省)は18日12時(日本時間同午後1時)、広東省衛生庁から報告を受け、広州市第8人民病院はある発熱した人を収容し、臨床的特徴や検査結果などから新型インフルエンザ(H1N1)の疑似症例であると初歩的な診断を下したと発表した。
広東省広州市第8人民病院隔離区で
新型インフルエンザの感染拡大を防ぐため、中国各地では、厳密な対策を実施している。
山東省の交通当局は、ふ頭や長距離バスのターミナルなどの管理者に対し、仮設の隔離施設を設置するよう要求している。
安徽省では、ウイルスの侵入を全力で防ぐとともに、万一の場合に備え、物資の備蓄や医師の訓練、緊急対策案の作成などを急いでいる。
遼寧省の瀋陽市では、発熱した人がいれば、病院に行く前に100余りの住宅団地にある医療センターで検査を受けさせるようにしている。
南京市教育局は、「A型インフルエンザ(H1N1)とその他の伝染病予防に関するマニュアル」を作り、市内の全ての幼稚園や小中学校に配っているという。
一方、中国鉄道部(省)は18日、全国の駅に新型インフルエンザ感染防止を促す掲示板を設置することを決定した。それによると、出入国者への体温測定と健康質問書の記入を要求するほか、全国の駅では発熱した乗客と同乗者の住所、氏名、連絡先などを記録する制度が実施されているという。
世界保健機関(WHO)は18日、新型インフルエンザ(H1N1型)の感染者が日本時間同日午後3時現在、世界40カ国・地域で計8829人になったと発表した。感染した人の数は、世界全体で1万人に迫っている。
(編集:章坤良 写真:新華社)
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