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評論:南海の長期的な安定を守るには『複線構想』を遵守しなければならない
2014年 11月 19日14:29 / 提供:新華網日本語

  【新華社北京11月19日】最近の東アジア首脳会議(EAS)の一連の会議で、中国側は南海問題を処理する『複線構想』に明確な賛同を示し、提唱した。『複線構想』とは、具体的な紛争に関して、直接の当事国が、歴史的事実と国際法を遵守する基礎の上に、交渉と協議を通じて平和的に解決し、南海の平和と安定を中国及び東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国が共同で擁護することだ。

  『複線構想』は、紛争解決への最も現実的な経路であり、南海の長期的な平和と安定を守るために必ず通るべき道だ。長期を見据え、協力を際立たせ、対話を強調し、実際に実行可能であるため、現時点で最も幅広い賛同と支持を得ている。

  『複線構想』には、法の原理の十分な依拠がある。『南海各方行為宣言』は次のように規定している。各当事者が公認する国際法原則に基づき、『国連海洋法公約』を含めて、直接の関係する主権国家が友好的な協議と交渉を通じて、平和的な方式で自国の領土と管轄権の紛争を解決すると承諾すること。『国連憲章』、『国連海洋法公約』には関連規定と要求もある。国際法学界では、紛争当事者は紛争解決手順の完全な主人公であることを普遍的に承認している。

 『複線構想』には、長期的な実践の基盤がある。世界各国が陸地及び海上の紛争を解決してきた例を見ると、直接の当事国が交渉して解決するケースが大多数を占めている。例えば、米国と隣国の海洋境界紛争はほとんど交渉を通じて解決している。長期的に、中国は周辺の海洋国と基本的な共通認識を持ち、また成功例もあり、二国間協議と交渉を通じて、中国とベトナムの陸地境界線を画定し、北部湾の境界を定めた。二国間海洋問題では、定期な協議を継続して展開している。中国と韓国の両国の指導者は、両国海洋境界交渉を開始することに同意した。中国とベトナムには、政府境界交渉代表団会議メカニズムなどがある。

  『複線構想』は、現状と長期的ニーズと合致している。2002年に『南海各方行為宣言』に調印して以降、関係国は南海協力において巨大な利益を取得している。ASEAN諸国とともに、南海の平和と安定の大局を守る中国の決意と意志は明白だ。南海は、中国と周辺諸国の共同の海域であり、各国が心を合わせて協力し、共同で守る必要がある。外的な力を借りて水をかき混ぜようとする企みは団結を乱し、各国の支持を得難い。強引に告げ口をし、誰も対応しないようなやり方は、法の原理に反し、地域の人々との協力・ウィンウィンを実現する願いに背くものだ。『複線構想』を堅持し、地域協力を強化してはじめて、共同の利益である分け前が大きくなり、紛争を解決し、条件を整え、基盤を作ることができる。紛争当事国が対話と協議を展開し、相互信頼を増進することで、地域の平和と安定及び繁栄を保障できる。

  南海問題を処理する『複線構想』は、南海地域の長期的な平和と安定を守るために、方向と経路を明示し、中国とASEAN諸国との協力に、新たな原動力を注入し、南海を「平和の海」、「友誼の海」、「協力の海」に築き上げるように推進する。

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