【新華社北京11月13日】２年前の秋が深まった頃の１１月１５日、北京人民大会堂東大ホールは熱気に包まれていた。中国共産党中央委員会総書記に初当選した習近平国家主席が執政団体を率いて、この地で中国共産党第１８回全国代表大会（「十八大」）を取材した中国と外国の記者らと気さくな雰囲気で対面し、新しい中国共産党最高指導者層の風采を世界に初披露した。

  渡り鳥が２度、南から北へと飛んで行き、山が色づき、湖が澄み切った秋が再び訪れた。１１月１１日、燕山山麓の雁栖湖畔で、習近平国家主席は中国と外国の記者らと再び対面し、アジア太平洋経済協力（ＡＰＥＣ）第２２回非公式首脳会議の成功裏に幕を閉じることを宣言し、アジア太平洋の夢の創造と実現を目指す華麗なる絵巻を世界に示した。

  それはＡＰＥＣの歴史において一里塚となる会議だったと言える。記者会見で、習近平国家主席は会議で得られた実り豊かな成果を総括し、「北京綱領」及び「未来に向けたアジア太平洋パートナーシップの共同建築」声明を発表した。これらの内容には、アジア太平洋自由貿易圏建設の準備を開始し、ＡＰＥＣでアジア太平洋自由貿易圏ルートマップを実現する歴史的決定を行うことを推進し、ＡＰＥＣ『相互接続の青写真』を批准し、２０２５年までの長期ビジョンと目標を確立することなどが盛り込まれた。

  「習近平国家主席は大国のリーダーとしての風格があり、堂々とした気風で、伝統的な中国文化の気質を身体全体で体現している。中国の最良の名刺だ。」トルコのワールドニュース通信社のアイノル記者はこう語った。

  史書に記載されたＡＰＥＣ北京会議期間に、習近平国家主席は本地域の人々のためにアジア太平洋の夢を創造し、実現したいという願いを丁寧な言葉で表現した。

  アジア太平洋の夢は、「アジア太平洋という大家族の精神と運命共同体意識を堅持し、平和、発展、協力、ウィンウィンの時代の潮流に合わせて、アジア太平洋の繁栄と進歩のために共同で尽力することだ。世界の発展の大局を継続的にリードし、人類の福祉のためにより大きな貢献を果たすことだ。経済がより活性化し、貿易がより自由になり、投資がより便利になり、道路がより通行し易くなり、人と人との交流がより緊密になるように努めることだ。人々がより安泰で充足した生活を送り、子供たちがより健全に成長し、仕事がより順調に進み、生活がより豊かになることを実現することだ。」

  これはアジア太平洋の人々の夢であり、同様に中国人民の夢でもある。油然と連想した２年前に習近平国家主席が初の記者会見で語った聞き覚えのある言葉が２年ぶりのこの秋に、人々の耳に響き渡った。

  人の心が相い通じるのは、世界のいかなる場所でも同じことだ。中国の夢、アジア太平洋の夢、世界の夢で我々のこの偉大なる時代を洋々と流れる清流を共同で作り上げる。それは２１世紀という偉大なる時代に、中国が世界にアピールする平和、協力、ウィンウィンといった大規模な構図だ。

  一つの路線を歩み続け、「原点」を振り返った北京は、夢が始まる場所だ。

  北京ＡＰＥＣは成功裏に閉幕し、秋空と湖がともに青々と透き通った雁栖湖で、中国の夢とアジアの夢、世界の夢が翼を並べて一斉に飛び立った。