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宮崎駿監督「シュナの旅」の原話、チベット民話「犬になった王子」の絵本版が出版
2013年 11月 4日9:57 / 提供:新華網日本語

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 2013年11月1日、チベット民話を題材にした絵本「犬になった王子」(岩波書店)が11月15日に出版される。「犬になった王子」は宮崎駿監督が出版した「シュナの旅」の基となった民話であり、「シュナの旅」は後の映画「ゲド戦記」の原案となっている。

 ▽「犬になった王子」の作画を担当した、日本画家・後藤仁さんのコメント

 この絵本の「再話(文)」は、日本における中国文学・民話研究の第一人者の君島久子先生(国立民族学博物館名誉教授)による、壮大な冒険物語です。現在、日中関係はあまりうまくいっていませんが、こんな時代だからこそ、お互いの文化を知り、理解する事が大切だと思います。この絵本を通して、日中の文化交流の一助になるのなら光栄です。「絵」は、私が日本画を用いて、時間と労力をかけ、心をこめて丹念に描き上げています。色の美しさ、線のしなやかさを見て下さい。今までの日本の絵本界になかった、芸術性の高い絵本を目指しました。

 後藤さんは、春に出版した絵本「ながいかみのむすめチャンファメイ」(福音館書店)を、東北の学校・図書館、中国関係機関等に、合計700冊以上寄贈している。絵本を通して子供達に、勇気、元気を届けたいと語る。

 「犬になった王子」は、チベットの民話で、穀物のない国の勇敢で心の優しい王子が、娘の愛によって救われ、苦難の旅を乗り越え麦の種を手に入れるまでを描く、壮大な冒険物語。

 ■後藤仁

 1968年兵庫県生まれ。15歳の時、大阪市立工芸高校美術科で日本画を始める。東京藝術大学日本画専攻卒業、後藤純男に師事。在学中より約12年間、旧岩崎邸、孫文記念館(移情閣)等の金唐革紙(手製高級壁紙)の全復元を行う。卒業以降は日本画家として活動し、中国をはじめ世界各地に取材した「アジアの美人画」をテーマとする作品を描き、国内外で展覧会を開催する。近年は絵本原画制作に力を入れる。2013年、絵本『ながいかみのむすめチャンファメイ』(福音館書店)、『犬になった王子(チベットの民話)』(岩波書店)出版。NHK日曜美術館の取材協力他、テレビ・新聞等への出演・掲載も多い。

 後藤さんの「絵本出版・日本画画業30年記念 絵本原画展」が銀座教文館ナルニア国で2014年1月29日から3月2日まで開催予定。2月2日にはギャラリートーク・サイン会?朗読会が行われる。また、丸善丸の内本店で2014年3月12日から18日まで開催予定。15日、16日にはサイン会が行われる。

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