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中国、男性入会費最高8千万円の「お見合いパーティ」  虚偽広告の疑い
2013年 8月 6日13:18 / 提供:人民網日本語版

 広東省広州市工商局は4日、「中国企業家独身倶楽部」の名前で、「富豪のお見合いパーティ」を開催している「広州五二零信息科技」に虚偽宣伝の疑いがあるとして、調査を始めたことを明らかにした。南方日報が報じた。

 男性会員、入会費8000万円も  

 同倶楽部は、北京や上海、広州、深センなどで、女性の入会選抜会を実施。選ばれた女性60人は、財産1億元(約16億円)以上を有する富豪50人とのお見合いパーティに参加できるとうたい、中国全土の独身女性6万人以上の申し込みを集めた。

 優秀な女性会員を十分に集めるため。同倶楽部のヘッドハンティング部門は、自らのハンティング、「微博(ウェイボー?ミニブログ)」、優秀な女性を紹介した人には報酬を渡す「全民ヘッドハンティング」の3つの方法で、女性入会者を募集している。

 うち、「全民ヘッドハンティング」が最も効果的だったという。選ばれた女性はまず初期段階の面接や身元調査、写真審査のほか、結婚前の身体検査を受け、すべてに合格して初めて富豪とのお見合いパーティに参加できる。

 同倶楽部には、女性会員の選抜には非常に厳しい審査がある一方、男性会員に対してはそれほど複雑な要求はなく、公式サイトによると男性会員の入会条件は、個人資産が1億元以上であるか、大手国営企業(外資系企業)の董事長、総経理と書かれている。

 男性会員は毎年、会費として20万元(約320万円)を収めれば、女性会員の個人情報の分析報告を取得したり、同倶楽部が開催する中国のトップ企業家との交流活動に無料で参加できるなど、多くのサービスを受けることができる。一方、女性会員に対して多くの要求がある場合、30万元(約480万円)、40万元(約640万円)というさらに多額の入会金が求められ、最高で500万元(約8000万円)を収めた男性までいるという。同倶楽部は、男性の体や心理的健康の検査、既婚者かどうかの調査を行うほか、身分や会社の上場の有無などを調査し、資産状況の真実性を確かめる。

 同倶楽部では、女性会員は直接男性会員に接触することはできず、一方の男性会員も女性会員の進退を決める権利を持っていない。同倶楽部の審査を通った女性会員だけが、富豪お見合いパーティに参加できる。これが、女性会員が富豪に会うことのできる唯一の機会だ。

 営業許可なく虚偽広告も   

 同倶楽部の運営者は、広州五二零信息科技の程勇生?最高経営責任者(CEO)だ。曾程CEOは、中国の大手婚活サイト「世紀佳縁」の華南地区のマーケティング最高責任者(CMO)を務めた経験を持ち、同職を離れて自ら起業し、富豪を対象にした同倶楽部を経営している。

 しかし、メディアに「富豪のお見合いパーティ」が大きく報道されたことで、中国工商行政管理総局の目に留まる形となった。審査の結果、同倶楽部は関連の組織や機構、管理部門に登録を行っておらず、法律に基づいて必要な営業許可を取得していないことが分かった。  

 そのため、広州市工商局は、法律に基づき、同社に強制的な行政措置を講じたほか、関連の職能部門に、同社の虚偽広告が社会にもたらした影響を取り除くために協力するよう書面で要請したという。

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