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中国式の「食べ残し宴会」に反対 「食べきり運動」がネットで話題
2013年 1月 25日10:02 / 提供:チャイナネット

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 青島市市南区の某宴会場、ウェイターが宴会が終わったあとのテーブルを片付けている

 中国は間もなく、年に一度の盛大なイベントである春節(旧暦のお正月)を迎える。1年間、一生懸命働いてきた人々が友人や家族との団欒を楽しむこの時期に欠かせないのが、テーブルを囲んで美味しい料理を大いに食べ、美味しいお酒を大いに呑んで盛り上がることだ。しかし、宴会が終わった後の乱雑に散らかったテーブル、大量に残された料理を目の当たりにし、「舌の上の贅沢」を反省する人がどんどん増えているようだ。これまでは日常茶飯事だった中国式の「剰宴(食べ残された宴会の意、発音が盛大な宴会を意味する「盛宴」と同じ)」がネットで注目され始めている。

 上海市や広州市の各レストランで撮影された「剰宴」の写真が、ネットにアップされるや否や、たちまち大きな反響を呼んだ。飲み代を除いても5−6千元はする豪勢な宴席料理、誰も手をつけていない蟹やら鶏やら魚が丸ごと残されていることもしばしば。この中国の「剰宴」の話題でネットが炎上し、23日午後3時の時点で、新浪マイクロブログでの「剰宴」に関する検索は11万件に上った。このようなもったいない宴会に反対するため、「きれいに食べきったお皿」を意味する「光盤運動」を呼びかける人も少なくない。

 「残さず食べきるという節約、残さず食べきるというボランティア。無駄に反対、食糧を大切に!行動を起こそう、今すぐに!さぁ、あなたも」とのスローガンを掲げた北京市のボランティア団体の活動は、ますます多くのネットユーザーから支持を集めるようになり、芸能界からも有名人が多数参加し、「光盤運動」は今や飲食業界をも巻き込む盛り上がりを見せている。マイクロブログでは一時、残さずきれいに食べきったお皿と、食べきれずにテイクアウトした料理の写真を披露することが一種の「流行」になっていたほどだ。

 中国人が豪勢な宴会を催し、料理を無駄にしてしまうのは、1980年代から議論されてきた問題である。「もったいない」、「無駄になる」と分かっていても、食べ残すのは、「面子」を重んじる中国の文化と深い関係があり、根本的になくすことは難しい。北京大学社会学部の于長江副教授は「贅沢で無駄な料理の大盤振る舞いは、中国人が面子や体裁、歓待の精神を表現する方法として根付いている」との見方を示している。

 「贅を尽くした盛大な宴会による歓待は、もはや時代遅れで、品のない愚かな行為であるという方向に世論を盛り上げていくべきである。簡素で倹約的な食生活はエコなライフスタイル、環境保護と同様、世界に通じる価値観であり、時代の流れである」と于教授は指摘する。