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「ザンペリーニ氏は嘘を語っていない」——日本の専門家が日本軍による捕虜虐待の暴行は事実と表明
2014年 12月 23日9:47 / 提供:新華網日本語

 【新華社東京12月23日】近頃、日本軍の第二次世界大戦中の捕虜虐待の暴行を暴露した米国ハリウッド映画『アンブロークン』が日本の右翼勢力から攻撃を受けている。原作のドキュメンタリー映画『アンブロークン:生存、抗争、救いに関する第二次世界大戦の物語』と映画の主人公のモデルとなったルイス·ザンペリーニ氏本人の回想録もその対象となっている。ある日本人のネットユーザーは、こういう作品はすべて捏造で、虚言に満ちている、と書き込んでいる。

 歴史の真相は果たしてどうなのだろうか。新華社記者はこの件について日本の戦争捕虜虐待研究会の2人の専門家を取材した。

 「ザンペリーニ氏は嘘を語っていない」研究会の笹本妙子秘書長はこのほど、記者の電話取材を受けた際に、このように明確に回答した。

 戦争捕虜に関する文献資料は、日本の敗戦時に日本軍に焼却され、日本政府も歴史的事実の追及に努めていないため、日本戦争捕虜研究会は終始、先の戦争捕虜などの関係者との交流に力を入れ、この時期の埋もれた歴史の真相を探求してきた。

 笹本氏は『アンブロークン』の作家、ローラ·ヒレンブランド氏に執筆の参考となる一部の素材を提供しており、『アンブロークン』と深い縁がある。

 笹本氏は、この作品の主人公のモデルとなったザンペリーニは氏が大船戦争捕虜収容所と東京の大森戦争捕虜収容所などで収容されたことがあり、「私は歴史資料などを通じて、これらの収容所の当時の実際の状況を知った。」、「私はザンペリーニは氏の回想録を読み、彼の人生の経歴を知った。回想録は事実とほぼ一致している」と述べた。

 笹本氏は既にいろんな経路を通じて、映画版『アンブロークン』の内容を聞き取った。ただ彼女はまた実際に見ていないため、評価しにくいと述べた。ただし、彼女は肯定できるのは第二次世界大戦の間日本軍では確実に厳重な捕虜虐待行為が存在している。

 戦争捕虜研究会の共同代表を務める内海愛子氏は記者の取材を受けた際に、日本軍は第二次世界大戦中に、欧米の白人捕虜約13万人を収容し、27%の高死亡率に達していた、と述べた。

 「『アンブロークン』をひたすら攻撃するのは、日本の国際的なイメージを汚すだけだ。日本の国益を損なうものは、まさにこういった右翼勢力だ」と内海氏は語る。

 映画『アンブロークン』はハリウッド女優のアンジェリーナ·ジョリーが監督し、11月にオーストラリア、シドニーで世界初公開された後、高い評価を得た。この作品は12月25日に米国で上映され、来年初めに中国で上映される。日本では公開上映する予定はない。


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