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中国の利下げ間近 貸出金利を大幅引き下げか
2012年 3月 22日16:41 / 提供:新華網日本語

 中国証券報の報道によると、2月の中国消費者物価指数(CPI)が前年同月比3.2%の上昇率と、20カ月ぶりの低水準になったことは、金融市場に利下げ観測をもたらした。オブザーバーは、経済の安定した比較的速い成長を推進するために、利上げが実施されるタイミングが近づいているとの認識を示す。市中銀行の預金縮小が問題となっている今、中国人民銀行(中央銀行)が貸出基準金利を預金基準金利よりも大きな程度で引き下げるか、もしくは貸出基準金利のみを引き下げる可能性が強まっている。  

 2月のCPI上昇率は1月に比べて1.3ポイント低下し、同月の生産者物価指数(PPI)は前年同月比0.7%の上昇率に縮小した。インフレ率の低下に加え、輸出成長率が鈍化し、外国企業の対中直接投資額も4カ月連続で減少した。原油高など物価上昇圧力となる要因はまだ存在するものの、PPI上昇率の鈍化は経済活動の低迷、市場の販売活動の不振、企業の価格決定能力の低下を表している。今年上半期にはデフレが表れ、企業の実際の債務コストが増え、客観的にみても人民銀が貸出金利を下げざるを得ない状況になるという見方すらある。  

 中国銀行業監督管理委員会の最新統計によると、中国の商業銀行の2011年の純利益は前年比36.3%増の1兆元に達しており、貸出金利が預金金利より大きく引き下げられる利下げに1、2回は耐えられる資金力を持つ。ここ数年のマクロ調整によって利益を得てきた商業銀行が今度は実体経済に「利」を還元すべきだろう。