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中国の高速鉄道、2014年の航海記 
2015年 1月 5日10:00 / 提供:チャイナネット

   高速鉄道はすでに、新しい中国の外交の名刺になっている。中国の高速鉄道は2014年に、海外輸出の道を突き進んだ。

   「スーパー高速鉄道セールスマン」、「最強のマーケティングマネージャー」などと称される李克強総理は、中国製高速鉄道の海外PRは、訪問先での必修科目となっている。これは高速鉄道の国際市場進出に対する、中国政府の決意と自信を示してもいる。

   経済誌『中国経済週刊』の一部の統計データによると、李総理は2014年に12カ国(エチオピア、ナイジェリア、アンゴラ、ケニア、英国、米国、ジンバブエ、ロシア、ミャンマー、カザフスタン、セルビア、タイ)に対して、高速鉄道の共同建設の意向を示した。

   中国のハイエンド設備製造業が、世界経済危機および他国との激しい競争を迎える中、高速鉄道の登場は中国の製造業のモデルチェンジ アップグレードの大きな見所となっている。中国の高速鉄道メーカーは相次いで海外の大型受注を勝ち取っている。中国鉄道車両メーカー大手の中国南車と中国北車の海外受注の増加は、中国製高速鉄道の世界輸出の証左となっている。両社の2014年上半期の輸出契約金額は合計で約45億ドル(約276億3000万元)以上に達した。

   中国の高速鉄道の発展も、各国の注目を集めている。中国南車によると、世界50数カ国が同社と高速鉄道の協力を巡り接触しており、そのうち20数カ国と交渉を進めているという。その中には米国、ブラジル、ロシア、タイ、マレーシア、シンガポール、ルーマニアなど、高速鉄道の潜在的な市場が含まれる。

   中国南車と中国北車の大型合併案は、2014年の年末(12月30日)に正式に発表された。我々は中国製高速鉄道が、2015年に「強者連合」を実現することに期待しており、これを信じている。

   李総理は2014年6月17日に、ロンドン ダウニング街10番の首相官邸で、英国のキャメロン首相と中英首脳年度会合を行った。写真は会合前に、キャメロン首相が李総理のために盛大な歓迎セレモニーを開く様子。英国は2003年に1本目の国を跨ぐ高速鉄道(HS1)を開通させた。この鉄道は英仏海峡を通過しパリとつながり、有名なユーロスターを運行する。約10年後の2012年、キャメロン首相は2本目の高速鉄道(HS2)プロジェクトの始動を宣言した。

   李総理の2014年6月の訪英で、中英両国政府は共同声明を発表し、レール交通(高速鉄道を含む)の設計コンサルティング、プロジェクト建設、設備供給、設備のメンテナンスなどの実質的な協力を、相互の市場で促進することで合意した。中英の関連部門は「中英政府間の民間用原子力エネルギー協力に関する覚書」、「鉄道交通分野の協力に関する覚書」に調印し、協力の政策的枠組みを構築した。より具体的な協力に関する文書はないが、中国がHS2の運営権の入札に申請するか、駅周辺の開発など沿線付近のプロジェクトに投資すると予想されている。

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