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滬港通は中国資本市場の新時代を切り開く
2014年 11月 19日9:06 / 提供:新華社

  【新華社北京11月18日】11月17日、上海証券取引と香港証券取引は同時にオープンする銅鑼を叩いた。これは上海·香港証券取引の相互乗り入れ制度(「滬港通」)の試行が本格的にスタートすることを告げている。滬港通はアジア太平洋地域の2大金融センターに、新たな発展のエネルギーを注入し、中国資本市場の国際化へのプロセスもこれに伴って新たな紀元を迎えた。

滬港通初日:「ノースバウンド·トレーディング」は活発、「サウスバウンド·トレーディング」は少なめ

  内地の資本市場における史上最大限度の自由化政策として、滬港通は上海と香港の2地域の市場から高く注目されている。初の取引が伊利股份と長江実業の取引によって成立した後、「滬股通」の投資限度額は同日午後14時前に使い切って、外国投資家が中国内地部の株式に強い関心を寄せていることが示された。

  これと比べて、上海経由で香港の上場株式を売買する「サウスバウンド·トレーディング·リンク」は取引が少なく、105億元の投資限度額のうち、約17億元が使用されただけで、全日限度額の2割に満たなかった。

  滬港通の試行初期においては、人民元建ての対港投資規模について総合管理を行い、毎日の投資枠の上限を設定している。このうち、香港市場における上海株の購入枠は3,000億元で、毎日の限度額は130億元ある。一方、上海市場における香港株の購入枠は2,500億元、毎日の限度額は105億元となる。

  「北上が活発で、南下が少ない」(「ノースバウンド·トレーディング」は活発、「サウスバウンド·トレーディング」は少ない)という現象について、香港京華山一研究部の彭偉新主管は「予想の範囲内だ。」と語った。彭偉新主管は、次のように述べた。A株の予想株価は香港株より安値で、見方を変えるとA股は有利となっている。なお且つ、「サウスバウンド·トレーディング」を通して、香港株を購入する資金が比較的安値となっている安株が好みで、香港株価指数の上昇に大きな役割が果たせない見込みだ。

  中銀香港個人銀行及び製品管理の周沢慈副総経理は、次のような見解を示した。本日早朝の取引だけでは判断できない。香港株は内地投資家に一定の吸引力があると確信している。大多数の顧客がA株投資に関心を示したが、初期段階は慎重になり、A株取引のプロセスを熟知する必要もある。周沢慈副総経理はまた、現地投資家は大型国有企業及び内地の株取引市場独自のレアアース資源及び軍工株などに興味があると予測している。


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