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韓国の地下鉄放火事件      現場検証し本格捜査
2003年 2月 19日9:26 / 提供:

韓国の地下鉄放火事件

 韓国・大邱市の地下鉄放火事件で、大邱消防本部や警察当局は19日、全焼したそれぞれ6両編成の2本の列車内に残る約70に上るとみられる遺体の確認に全力を挙げるとともに、現場検証を開始し火災直後の避難誘導に問題がなかったかなどを中心に本格捜査に着手した。

 同本部はこれまで死者52人、負傷者140人を確認。死者数は約120人に達する可能性が強まっている。

 大邱市地下鉄公社の事故対策本部は2本の列車を18日深夜までに同市内西部の車両基地に移動。車両は骨組みを残しただけで全焼、遺体も損傷が激しく、確認は難航が予想される。

 韓国メディアによると、警察当局のこれまでの調べで、炎上した車両の運転士が有毒ガス流入を防ごうと客室のドアを開けなかったとの情報があり、当局は運転士らからも事情を聴くもよう。駅構内のスプリンクラーの作動状況や安全対策などについても調べる。

 また、車内で引火物に火を付けたとして放火容疑で拘束している男(56)からも聴取を重ねる。

 大邱市の市民会館に設置された遺族や行方不明者家族の待機室には数100人が集まり、19日朝まで夜を徹して市側の説明を聞いたり家族の生死確認などをしていた。