ウクライナ東部地区の民間武装勢力が実効支配するドネツク人民共和国とルガンスク人民共和国では2日、議会選挙が行われました。ウクライナのポロシェンコ大統領はそれを茶番劇と見ており、EU・欧州連合とアメリカは選挙結果を認めないとしています。一方でロシアは、ウクライナ東部の人々が選挙で表した願いを尊重すると表しました。ウクライナ外務省の報道官は4日、キエフで開かれた記者会見で「ウクライナ外務省はこのほどロシア外務省と会談し、ロシアがウクライナ東部問題の解決を目指すミンスク協議に違反することを非難した」と発表しました。

　国連の潘基文（パン・ギムン）事務総長は4日、オーストリアの首都ウィーンで開かれた欧州安全保障協力機構（OSCE）の常任理事会会議で「ウクライナ東部地域で2日に行われた選挙はウクライナの平和と安定を妨げる力を生み出すことになる」とし、ウクライナに平和と安定をもたらすことを目指すミンスク協議の完全な履行を呼びかけました。（殷、林）国際・交流へ