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ロシア駐在中国大使、安倍首相の靖国参拝を批判
2014年 1月 11日9:56 / 提供:中国国際放送局

 ロシアのインテルファクス通信が10日、ロシア駐在の李輝中国大使が書いた『歴史を直視することを拒否する日本はアジアひいては世界の平和を脅かすに違いない』と題した文章を掲載した。

 李大使はその中で、「昨年12月26日の安倍首相の靖国神社参拝は、国際公理への公然たる挑発で、人類の良識への恣意なる蹂躙である。その歴史の流れに逆らう行動は、中露を含めた隣国及び国際社会に、日本の今後の発展の成り行きに対する高度な警戒心と強い懸念を招いている」とした。

 さらに、「日本の国家指導者の靖国神社参拝は、決して日本の内政や個人の問題ではなく、中国と日本、韓国と日本の二国間関係の問題だけでもなない。この問題は日本の指導者が軍国主義の対外侵略と植民地支配の歴史を正しく認識し、これを深く反省することができるかにかかっている。また、日本が国連憲章の趣旨と原則を遵守し、平和の道を歩みつづけることができるかどうか、侵略と反侵略、正義と邪悪、光明と暗黒というような是非をめぐる問題でもある。そして、日本と隣国や国際社会との関係の政治的基盤にかかわる原則的な問題でもある」と指摘している。

 李輝中国大使は「中露はともに世界反ファシズム戦争の戦勝国であり、世界の正義と戦後の国際秩序を守る上で共通認識と責任がある。早くも2010年9月28日にも、中露両国の首脳が第二次世界大戦について声明を発表した。その中で、この戦争で、中露両国の人民がファシズムと軍国主義の大掛りな侵攻に耐え、最も残酷な試練を受け、最も悲惨な犠牲を払い、また、侵略者の侵略に抵抗する重い責任を担っていた」と指摘し、さらに「2014年の新年を迎えるに当たり、中露両国の外相は安倍氏の靖国参拝について電話会談を開き、意見を交換した。ロシアのラブロフ外相は、靖国神社問題において、ロシアの立場が中国と完全に一致していると言った。ロシアは安倍氏の靖国神社参拝に反対している。安倍氏のこうした行動は、アジアの隣国への挑発であり、日本がありのままに過去と向かい合うことを拒み、軍国主義の対外侵略及び植民地支配の歴史を抹消しようとすることにある」と指摘している。

 この上、「アジア太平洋地区は世界経済の機関車だ。地域の平和と安定を保つことは、中露のみならず、アジア及び世界にとってもプラスになる。中露は国際社会と共に、警戒心を高め、第二次世界大戦の成果を否定し、戦後の国際秩序に挑戦しようとするいかなる行動にも断固として反対し、『国連憲章』の趣旨と原則を共に守り、地域の安定と世界平和を一緒に守っていく必要がある」と訴えている。

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