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防空識別圏で“米日”が異なる対応、専門家は「中国と協力する方が得という判断」―
2013年 12月 3日8:41 / 提供:新華経済


 
 中国・環球時報が2日、防空識別圏をめぐる米国と日本の姿勢などについて分析した中国の国際問題専門家、牛新春氏による文章を掲載した。牛氏は中国現代国際関係研究院・中東研究所の所長。文章の主な内容は以下のようなものだ。

 米国の航空大手3社は自国政府の要請に基づき、中国が東シナ海に設けた防空識別圏での飛行について、中国に対し事前の飛行計画提出を開始した。米国は先日、この防空識別圏に爆撃機を飛ばし、日本と共に中国を挑発。しかし民間航空については日本と違う対応をとっている。一見理解できないが、これが米国が中米日の3カ国の間の“ゲーム”で守っている基本的ルールだ。

 米国はアジア太平洋戦略で日本を守るでもなく、中国をけん制するでもなく、中国と日本のバランスをとることを目指している。ある国が排他的にアジア太平洋地域を牛耳ることになれば、米国が争いに巻き込まれ、利益が侵される。
 
 米国と日本は同盟国であり、米国は日本を支持するが、日本が米国の支持のもとにアジア太平洋地域の情勢を緊張させれば、米国が損をする。一方で中国が強くなるほど、米国との利害関係も大きくなり、米国は中国と協力する方が得になる。米国は日本と中国の衝突に対して次第に慎重になり、日本の挑発行為を容認しなくなっていくという。