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H7N9型:上海で新たに1人
2013年 4月 19日10:46 / 提供:

 中国でのH7N9型鳥インフルエンザの感染者は18日、上海市政府は、1人の感染を確認したと発表した。浙江省は新たに2人、江蘇、河南両省でもそれぞれ1人の感染が確認され、感染者数は2市4省で計88人(うち死者は17人)となった。

 中国商務部の18日の定例記者会見で瀋丹陽報道官は、鳥インフルエンザによる家禽類の販売への影響が大きくなっているため、商務部は関連部門と企業の困難を解決するための対策を検討中であることを明かし、「進展があれば発表する」と説明した。

  H7N9型の発生源はいったいどこにあるのか?中国華中科技大学生命科学・技術学院の薛宇教授は、遺伝子からみて、韓国の野鳥にあるとの見方を示した。11日には中国と日本の学者がそれぞれの研究論文を発表。前者は「韓国の野鳥」、後者は「チェコのマガモ」が発生源だと主張していた。これらの説について薛教授は、中国の学者が唱える「韓国の野鳥」の説が正しいとの判断を示したのだ。新華社が伝えた。

  薛教授は、進化の系統からみて最も近いのはチェコのマガモから見つかったものではなく、韓国の野鳥から見つかったものだという結論を導き出した。H7N9型ウイルスはスズメ目のアトリ、家禽と野鳥が持っていたウイルスが合わさってでき、人類を脅かすものとなったとみている。そのため欧州ではなくアジアで有効な予防対策が可能だという。

 薛教授は「人対人感染はまだ確認されていないが、来年にもその可能性がないと言えない。ただ、その時にはワクチンができており、遅くとも年末にはワクチンが出ている見通しのため、恐れたり慌てたりする必要はない」と話した。

(編集:章坤良 写真:新華社)

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