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特別取材:アジア・欧州の協力の潜在力は大きい—プロディ元欧州委員会委員長を取材
2014年10月 15日17:29 乛 提供:新華網日本語

  【新華社ミラノ10月15日】 「欧州・アジア間の協力の大きな一歩はすでに踏み出され、より大きな潜在力の空間が私たちを待っています。」第10回アジア欧州首脳会合の開催前夜、イタリアの前総理で、前欧州委員会委員長のプロディ氏が新華社記者にこのように語った。

  国務院の李克強総理は14日からイタリアへの公式訪問を開始し、同国の北部にある都市のミラノで行われる第10回アジア欧州首脳会合に出席する。先日、プロディ氏はアジア・欧州の協力のチャンスと挑戦という話題について新華社記者の特別取材に応じた。

  欧州・アジア関係の全体的な判断について話が及ぶと、プロディ氏は、欧州・アジア関係は良好で、商業貿易分野にしても文化交流にしても、双方のつながりはいずれも絶えず強化されていると語った。

  プロディ氏は、現在アジアと欧州の間では、多くの協力が政治的障害を受けており、例えば欧州内部の食い違いなどで、これらはみな共通の外交政策の推進やビッグプロジェクトの推進に実際上の困難をもたらしていると語っている。

  いくらかの障害が存在してはいるが、欧州・アジア間のここ数年の経済関係改善は、双方の協力の未来が一層成長する空間を依然として有することを示している。現在、欧州・アジア間の貿易量はすでに欧米の貿易量を上回っているという。プロディ氏は、一部の基礎的分野の協力プロジェクトを適時にスタートさせることは、欧州・アジア間の政治協力を推進するものと見ている。プロディ氏はまた、例えば科学技術や文化方面の協力プロジェクトなど、進展の可能性のあるの具体的な分野について、もっと注目する必要があるとも提案している。現在、中欧の大学間ではバイオ技術、空間研究などの分野ですでに多くの協力プロジェクトが計画されており、今後の一定の期間内で双方の系統的な協力を引率し推し進めてゆく見通しだ。

  プロディ氏は、アジア諸国の技術レベルが数年前と比べて大きく向上し、また大量の資源が科学研究の分野に投入されているとみなしている。プロディ氏は、中国はすでに技術駆動の発展の新たな段階に入り、中国企業の欧州での国際化が米国よりもスムーズに行われていると語った。

  中国側の提案する「一带一路(シルクロード経済ベルトと21世紀海上シルクロード)」構想について話が及んだ際、プロディ氏は「これは偉大な革命」で、このプロジェクトは海、陸・空の交通を通して欧州・アジアを繋ぎ合わせ、その実施は欧州・アジアに重要な変革をもたらす見込みだ。特に列車の運行はユーラシア諸国間の日益しに緊密になる繋がりに新たな視野を広げるだろうと語っている。

  まもなく開かれる欧州・アジア首脳会議に対して、プロディ氏は、それは欧州・アジアの今後の協力のために方向を明示し、「欧州・アジア会議は一種の協力と理解の雰囲気の構築を推進する見通しで、これは欧州・アジアの双方にとってたいへん重要だ」とみなしている。

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