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日本の「人間国宝」能楽師、西安で秦腔の名優と共演

2018年 9月 28日16:34 提供:新華網日本語

中国陝西省西安市の陜西大劇院で26日夜、日本の「人間国宝」である能楽師、坂井音重氏らによる能楽公演が行われた。坂井氏は秦腔(しんこう、中国西北部の伝統劇)の名優と共演し、「楊貴妃」という有名な役柄をそれぞれの芸術形式で表現。観衆に両国の伝統芸術の魅力を伝えた。

坂井氏はこの夜、能楽の有名な演目「楊貴妃」でシテ(主役)を務め、西安秦腔劇院の名女優・侯紅琴(こう・こうきん)氏も秦腔の「楊貴妃」の一場面を演じた。能楽と秦腔の「楊貴妃」のあらすじは、いずれも中国唐代の詩人、白居易(はく・きょい)が詠んだ「長恨歌」の影響を色濃く受けている。日本では平安時代から、白居易の詩が広く愛されてきた。

この他、坂井氏の長男で能楽師の坂井音雅氏による演目「土蜘蛛」や、陝西省の地方劇、碗碗腔(わんわんこう)のベテラン役者、王進法(おう・しんほう)氏による「桃園借水」の一場面も上演された。坂井氏は中日の文化交流と民間の友好交流を重視し、積極的に推進している。これまでにも何度も訪中公演をしており、京劇界の名優である故・梅葆玖(ばい・ほうきゅう)氏とも共演したことがある。

今回の公演は中日文化交流イベント「2018・長安回望」の一環として行われた。イベントは日本の株式会社大富と能楽普及に努めるNPO法人白翔會(はく・しょうかい)、中国の西安市文化広電新聞出版局などが共催。音楽会や中日青年歌手公益ライブ、坂井氏の西安公演などの催しを通して、伝統文化の精髄を継承、発揚し、中日友好協力をさらに推進することを目的としている。(記者/蔡馨逸)