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輸入博で中国進出への弾みをつけた日本企業--TANOTECH株式会社

2021年 11月 11日17:50 提供:人民網日本語版

  液晶モニターの前に立ち、ボールを蹴る動作をすると、センサーが体の動きに反応し、画面上のサッカーゴールにボールが蹴り入れられ、そのゴールした位置によってそれぞれポイントが加算されていく。シンプルながら、誰でもすぐに楽しめるゲームを体験できるTANOTECH株式会社の展示ブースには、体験しようとする来場者が引きも切らなかった。中国国際輸入博覧会(以下、輸入博)を通じて、TANOTECHは中国での知名度をアップさせ、日本以上のスピードで高齢化が進む中国に大いなる可能性を見出している。人民網が伝えた。

  

  非装着・非接触型自立支援ツール「TANO」を体験する来場者(撮影・張麗婭)。

  福祉向け支援ツールの会社として設立

  TANOTECH株式会社は、電車や飛行機・バスの3D訓練シミュレーターを開発する会社を立ち上げていた三田村勉代表取締役が自社ブランドの商品として、交通安全と福祉のシステムを作り始め、2018年にその福祉向け支援ツール「TANO」だけに絞った会社として設立した。「TANO」は当初、福祉施設向けの楽しみのために作成された非装着・非接触型自立支援ツールだったが、専門家や利用者のニーズに応えていくうちに、リハビリテーションや測定等、そのコンテンツは100種類以上になっていったという。

  海外に向けては、2014年から毎年、アジア最大の福祉機器展である国際福祉機器展に出展していただけでなく、多言語に対応する仕組みも作っていたこともあり、2017年に現在、中国における代理店を取りまとめている張克霞氏から中国展開に関する打診を受けた際も、スムーズに展開することができたという。ただ中国進出をスタートをさせた2018年の年間販売台数はわずか数台だったという。

  第2回輸入博から連続出展

  2018年に開かれた第1回輸入博は、TANOTECH株式会社の会社設立前に出展締め切りとなっていたため、出展が適わなかったものの、翌年の第2回輸入博にはJETROのジャパンパビリオンで出展を果たした。わずか3日間で5000人以上が体験し、システムを起動するとすぐに行列ができるという盛況ぶりで、会場でその様子を目の当たりにした三田村代表取締役は、「非常に手応えを感じた」と話す。また張氏も、この出展で知名度が一気にアップしたとし、来場したバイヤーを通じて、十数台が売れ、年間販売量も倍増したとしている。

  このほかにも、北京大学や清華大学から共同開発のアプローチがあったという。三田村代表取締役は、「日本でも多くの大学がTANOについて研究活用しているため、国際連携ができると良いと願っている」と期待している。

  そして輸入博への連続出展を通じて、現在は内蒙古(内モンゴル)自治区にある中ロ国境の街・満州里から、広東省や福建省といった南方エリアまで中国国内の15の省・自治区をカバーするまでとなっており、それら地域の高齢者施設や病院、リハビリセンター、児童福祉施設などで主に利用されている。

  

  第2回輸入博に参加した当時のTANOTECH株式会社の三田村勉代表取締役(撮影・玄番登史江)。

  中国のニーズも取り入れ、さらなる発展目指す

  中国市場とアフターコロナにおける今後の計画について三田村代表取締役は、「TANOは毎年進化しており、日本だけでなく、中国からのニーズも取り入れている。アフターコロナではオンライン会議や指導がスムーズになり、より情報化社会が加速すると予測される。また、メタバースの流行からも人体のセンシングや仮想空間内での運動ニーズも高まっていくだろう。コンピューターの普及からプログラミング教育も伸びると思われるが、課題は運動不足に伴う認知症の増加。日本と中国は特に増えている傾向にあるので、協力して施設内での運動や楽しみを増やし、認知症予防対策を行っていくべきだと考える。そしてそこに欠かせないツールとしてTANOを展開していきたい」とした。

  中国でも高齢化が進む中で、「楽しい老後生活」がますます重視されるようになってきている。そのため今後もますますこうした質の高い老後生活をサポートするサービスや製品に対するニーズは高まっていくことだろう。今年の第4回輸入博でTANOTECH株式会社は開幕日に河南省の駐馬店市の民政局と合意に達し、月末にも契約締結を予定しているという(文・玄番登史江)。