中国南西部にある雲南省瑞麗市で11日午前10時ごろ、新型コロナウイルスに感染した妊婦が指定の病院の隔離治療区で、三つ子の男の赤ちゃんを順調に出産しました。三つ子の赤ちゃんのPCR検査はいずれも陰性でした。現地の衛生健康委員会によりますと、新型コロナウイルスに感染した妊婦が三つ子を順調に出産したのは全国初とのことです。

  コロナ感染者の妊婦が出産した三つ子の赤ちゃん

  この女性は新型コロナウイルスに感染したため、7月9日に瑞麗市中タイ病院（中国の伝統医療やタイ族の伝統医療も手掛ける病院）に入院しました。入院当時は妊娠28週目でした。入院3日間後に、この女性が重症化したために、病院は専門チームを設けて細心の注意を払うことにしました。治療が奏功して、女性には高熱や早産の兆しなどが見られなくなり、症状も重症から普通症状に好転しました。妊娠期間は32週間に達しました。

  8月11日朝になり、女性に重い胆汁うっ滞の症状が認められたため、専門チームはただちに隔離治療区の手術室を稼働しました。チームメンバーは防護服を着用し、頭部にはフェイスシールドをつけて、3級の防護基準で帝王切開手術を行いました。午前10時8分には泣き声が次々に響きました。三つ子の赤ちゃんが順調に生まれたのです。母子ともに無事でした。赤ちゃんは新生児専用の病室に移され、状態は安定しているとのことです。（玉華、鈴木）