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青海チベット高原をゆく⑩-無形文化遺産のチベット劇「扎西雪巴」

2021年 7月 29日22:04 提供:中国国際放送局

  伝統的なチベット劇には様々なジャンルがある中、「扎西雪巴」はその中で最も古いものの1つです。今回訪れた山南市ネドン(乃東)区昌珠鎮扎西曲登村は、「扎西雪巴」の発祥の地とされています。

  

  扎西曲登村

  明の時代、チベット劇の始祖である唐東傑布は扎西村を訪ねた際、ここが縁起の良い場所だと考え、「扎西曲登村」と名づけて周辺地域に公演に行くための橋(扎西橋)を建設したと伝えられています。

  

  チベット劇「扎西雪巴」

  「扎西雪巴」は、毎年ラサで行われるチベット族の伝統行事「雪頓節」(ヨーグルト祭)では、最初に行われる演目です。その悠久の歴史と深遠な内容、独特な芸術要素が特徴で、迫力みなぎるその様子は観客の心を揺り動かします。2006年、「扎西雪巴」は国家級無形文化遺産リスト入りしました。

  

  「扎西雪巴」の伝承人である尼瑪次仁団長

  「扎西雪巴」の伝承人である尼瑪次仁団長は、16歳の時に祖母から習いました。それ以来、芸歴34年の中で、「扎西雪巴」の救済、保護、伝承のために重大な貢献をし、2018年〜2020年の間に「白馬文巴」、「卓娃桑姆」など8つのチベット劇の演目を伝統的な劇の基礎に新しく編成しました。

  

  「扎西雪巴」劇の黄仮面

  尼瑪次仁団長は、「この黄仮面は劇の中で最も重要な道具だ。一見するとシンプルな黄仮面だが、実は純正のヤギの皮で作られたもので、ヤギの皮の正面に12層の布を縫製しなければならない」と紹介してくれました。

  

  「扎西雪巴」劇団のメンバーである平措さん

  「扎西雪巴」劇団のメンバーである平措さん(32歳)は、「今は劇団で演じても一日80元の給料しかない。前の職場の一日500元よりはるかに少ないが、やはり演劇が大好きで、この伝統文化を続けていきたいから、ここで仕事をすることにした」と伝統を守り続ける決意を語りました。(取材・写真:趙雲莎)

  

  扎西曲登村の様子