外交部の趙立堅報道官は28日に行われた定例記者会見で、「数日間にわたって捜索を続けたが、先日行方不明になった韓国人登山家キム・ホンビン（金洪彬）さんの姿は発見されなかった。とても残念なことである。キムさんの家族の要請を受け、中国側は捜索作業を中止した」と表明しました。

  趙立堅報道官によりますと、キム・ホンビンさんが中国領内に転落した可能性があるとの知らせを受けた中国側は、捜索活動を全力で展開しました。新疆ウイグル自治区政府は同件を極めて重視し、救援員を派遣して、現地救援指揮本部も設立しました。中国側は悪天候や山間部の危険などの困難を克服し、多くのヘリコプターと無人機を投入し、多数の専門救援隊員、予備支援隊員が捜索に参加しました。また、中国側は緊急対応策として、捜索のためにパキスタンのヘリコプター中国領空に進入することを認めました。これらの行動は中国側の努力と人道主義精神を示したものです。

  中国側は26日夜になり、在中国韓国大使館から「韓国人登山家キム・ホンビンさんの家族が捜索中止を決定した。韓国政府は家族の決定を尊敬する。また、中国側が捜査作業の中で示した善意と誠意に感謝する」との連絡を受けました。(オウギ、鈴木)