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インテリジェントの頂点 まだ見ぬ走りへ=電気SUV「HiPhi X」試乗体験

2021年 5月 31日17:22 提供:中国国際放送局

中国では消費のグレードアップに伴って高級車の販売台数が増加の一途を辿り、近年の自動車市場の新たな成長分野となっています。また、自動車製造に携わる新興企業も数多く台頭するようになっていますが、こうした企業が高級車を扱うケースは珍しいと見られています。高級電気SUV「HiPhi X(高合X)」の誕生は、ちょうどこのような市場の空白を埋める存在と言えるでしょう。科学技術製品としての印象と高級感とをバランスよく併せ持つこの車両の外観は、その非凡な性能を物語っています。

電気SUV「HiPhi X(高合X)」

HiPhi(高合)の初の大量生産車種である「HiPhi X」を指して、多くの人々が「100年の発展を経た自動車工業の新たなスタート地点」だと言います。確かに、あらゆる先端技術を内包した高級電気SUVというスペックは、見る者に「全く新しい車」という印象を与えるでしょう。しかし、販売価格68万元のフラッグシップモデル(6座席)に乗車すると、その圧倒的な商品力も、ウイングドア設計の「NTドア」といった独創的なデザインも、豪華な素材や装備あふれる素材と構成も、そして電気自動車だということすらも、この車にとってはプラスアルファでしかないことに気付きます。

外観も乗り心地もスマートに

「HiPhi X」の外観はコンセプトカー「HiPhi 1」の設計理念に立ち戻ったものとなっています。SUVとしては低めの車体がユニークな印象を与えます。フロントマスクには新エネルギー車らしいグレーティングレスの設計を採用。“X”をモチーフとした形状が力強さを感じさせます。さらに、下部はアーク型にクロムメッキの装飾を施すことで、より豊かなレイヤー感が表現され、車両の空気抵抗を減らしています。後部の形状はゆったりと、広く低く、安定感ある特徴的デザインです。

電気SUV「HiPhi X(高合X)」

ライティングシステムを構成するピクセルスポットライト「PML(Programmable Matrix Lighting)」は「HiPhi X」の大きな見どころの一つです。PMLには、260万個の独立制御可能なマイクロリフレクターを搭載チップに、処理チップとパワーコントロールチップを含むECUチップユニットが搭載されています。PMLは走行速度に合わせてライトの種類の調整や、ロービームとハイビームの自動切り替えなどを行います。また、走行状況を識別した上での、車両追跡の不明瞭化、走行ルート予測、車線逸脱の表示、死角からの車線変更警告、低速走行時のハンドル補助、アクティブレベル調整などの機能を備えています。

電気SUV「HiPhi X(高合X)」

側面から見た「HiPhi X」は重厚な流線形デザインで、CD値はわずか0.27Cd。長さは5200mm、広さは2062mm、高さは1618mm、ホイールベースは3150mmとなっています。伝統的ラグジュアリーの代表格とも言えるロールスロイス 式の観音開きドアと未来感のある電気制御ドアを組み合わせたNT(No Touch)ドアが印象的です。伝統とイノベーションの組み合わせが、素朴でありながらクールなイメージを生み出します。

電気SUV「HiPhi X(高合X)」

「HiPhi X」は2基の220kmモーターを前後の車軸上に配置し、最大トルクは9360N・mあり、静止状態から時速100 キロに加速するまでの時間は3.9秒です。大容量97kWhバッテリーを備え、航続距離は550kmに達します。実際に乗ってみれば、驚くほどのパワーがドライバーのニーズに応えてくれます。また、多くのドライブパターンが選択ほか、パワフルなエネルギーリザーブと豊富な電力出力モードによって、「HiPhi X」は日常のニーズに応えてくれます。

進化する、学習する自動車

華人運通の創立者兼最高経営責任者(CEO)である丁磊氏は、「人間について考えることから始めるべきであって、自動車メーカーによる販売という視点から物事を考えるべきではない。次世代の、インテリジェント化された、イノベーションによる交通ツールを作り出さなければならない」としたうえで、「ソフトウェアこそがインテリジェント交通のコア競争力になるだろう」と話しています。

電気SUV「HiPhi X(高合X)」

スマートカー、スマート交通、スマートシティの自動車製造理念に基づいて研究開発された「HiPhi X」は、自動車のインテリジェント化の時代を超えた製品となり得ます。同車はHOA(Human Oriented Architecture)と呼ばれる世界初のオープン電子電気アーキテクチャーを基に開発されており、ハードウェアとソフトフェアの分離を実現しました。ハードウェアを変えることなく、ソフトウェアの自主学習と無線通信に対応することができ、持続的な進化が可能となります。

電気SUV「HiPhi X(高合X)」

実用面に目を向けると、今回の試乗車はプリプロダクションカーであるため基本的な機能は揃っています。ただし、UI操作の習得には比較的コストがかかるでしょう。試乗車はまだ自主学習の初歩段階にあるからです。今後、量産が進むことによって、このシステムの最適化は加速します。ユーザーの元に届いた後も、「HiPhi X」のヒューマン・コンピュータ・インタラクション(HCI)はユーザーの習慣に合わせた最適化を続けます。

試乗体験のまとめ

「HiPhi X」の第一印象をキーワードにするならば「SF」と「ラグジュアリー」でした。電気自動車が供える科学技術的な印象と、中国ブランドには珍しいラグジュアリー感をうまく結びつけたと言えます。

しばらく運転してみると、その抜群の性能と十分なエネルギーリザーブが、この車に加速だけではないコントロールの楽しさをも与えていることが分かります。矛盾に思えるかもしれませんが、この互いに補い合う製品の特徴こそが、高級車としての驚きを人々に与えてくれるのだと気付かされます。(殷、謙)