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東大の丸川知雄教授、広東・香港・マカオ大湾区での軌道交通による大都市圏の構築を提案

2021年 4月 21日21:45 提供:中国国際放送局

ボアオ・アジアフォーラム2021の「都市群が発展を牽引する――中国広東・香港・マカオグレーターベイエリア(大湾区)を例に」をテーマとするサブフォーラムが20日午後、ボアオ国際会議センターで開かれました。このサブフォーラムにリモートで出席した東京大学の丸川知雄教授は、グレーターベイエリア都市間の軌道交通の建設に取り組み、大きな都市圏を構築することを提案しました。

丸川教授は「現在、広東・香港・マカオグレーターベイエリアの経済発展は非常に良好であり、『2020年世界知的財産権年次報告書』によると、国際知的特許クラスタの世界トップ50のうち、第1位は東京・横浜地区であり、第2位は深セン、広州、香港地区だ。いま、グレーターベイエリアの科学技術革新の優位性は主に通信とコンピュータにあり、国際特許出願件数の47%がこの2つの業界に集中している」とした上で、「グレーターベイエリアの経済は、家電、家具、衣料品、照明器具、陶磁器など珠江デルタ地区の既存の特色ある産業クラスタを利用することが考えられる。今後、これらの伝統産業と新興産業をうまく融合させれば、ベイエリアの産業はより多様性に富むだろう」と述べました。

丸川教授はさらに、広東・香港・マカオグレーターベイエリアの建設は、日本の東京湾ベイエリアの経験を参考にすることができると提案しました。「東京湾地区には123本の軌道交通線があるのに対し、グレーターベイエリアは現在38本のみであることから、公共交通機関には発展の余地がある」としたうえで、現在のグレーターベイエリアの軌道交通には、各都市に跨がるものがほとんど無い点を指摘し、「今後は都市間を結ぶ軌道交通の建設に取り組み、大都市圏を構築するべきだ」と提案しました。(HJ、謙)