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国内外大手が展開、人工知能の医療活用が活発化

2018年 8月 8日15:42 提供:新華網日本語

ここ数年、人工知能(AI)技術の医療健康分野への融合が深まりつつある。AIの医療分野への応用は最も活気に満ち溢れた米国を例にとれば、技術大手や資本大手がいずれもスマート医療産業へ布石を打っており、セグメント化に焦点を当てたスタートアップ企業も熱い視線を向けている。経済参考報が伝えた。

IBM、グーグル、マイクロソフトなどの技術大手はここ数年、スマート医療に布石を打っている。

IBMのAIプラットフォーム「Watson」は、膨大なガン患者の記録を解析し、最適な治療法を提案。グーグルは糖尿病、神経疾患診療、医療機器などの研究に関する開発を強化、傘下のディープマインドは英国の国民保健サービス(NHS)と新技術の連携開発に取り組んでいる。マイクロソフトは個人向け健康管理プラットフォームを登場させ、アップル、フェイスブックなどは医療健康部門の設立や医療健康アプリの開発、スタートアップ企業の買収などを通じて、医療健康業界に進出している。

技術大手のほか、スタートアップ企業も次々と現われ、医療のセグメント化に焦点を当て進出している。2013年以降、米国では少なくともスタートアップ企業100社以上が一定の成果を上げており、そのうち、医療映像と診断が業績成長の最も速い分野となっている。医薬品研究開発企業はAI技術によって医薬品開発コストを削減する一方、スタートアップ企業の一部はAI技術を活用、心血管疾患や糖尿病などに向けた携帯アプリやウエアラブルデバイスを開発している。

統計では、世界AI分野のベンチャーキャピタルは2012年の5億8900万ドル(1ドル=約111円)から2016年の50億ドル以上に達している。2025年までに、AI応用の市場規模は1270億ドルに達し、特に医療分野への活用は全体の5分の1を占める見通しだ。

中国スマート医療の発展は立ち遅れているが、現在は活発化している。統計では、2017年の中国スマート医療市場規模は130億元(1元=約16円)を超え、2018年には200億元に達するとみられる。

現在、中国のスマート医療企業の応用は次の3つの分野に集中している。

一、音声や対話モデルによるAI補助システム。騰訊(テンセント)は2018年6月21日、傘下初のスマート医療製品「騰訊覓影」補助プラットフォームを開放し、補助コンピュータは医師が700種以上の疾患診断を予測するのに役立っている。

二、コンピュータ視覚技術による医療映像の分析とスマート診断。中山大学中山眼科センターは糖尿病・眼疾患快速診断システムを開発し、映像資料の快速分析を通じて、診断報告を提供している。

三、膨大な医学文献と臨床試験情報による医薬品の研究開発。中国の製薬企業は相次いでAI分野に進出しており、医学文献や臨床試験情報のマスデータから有効な情報を検索し、バイオ学知識を獲得、バイオケミカル予測を行う。これにより、医薬品の研究開発に必要な時間とコストをともに50%削減することが可能となる。

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