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中国企業120社、世界500社番付入り 供給側改革が奏功

2018年 7月 22日23:42 提供:新華網日本語

米フォーチュン誌がこのほど発表した2018年版の国際企業番付「フォーチュン・グローバル500」に番付入りした中国企業数は、昨年の115社から120社に増え、15年連続での増加となった。米国は依然126社で首位をキープ、日本は52社で3位を占めた。上海証券報が伝えた。

ウォルマートは5年連続で世界最大企業をキープし、中国企業の国家電網(ステートグリッド)、中国石油化工集団(シノペックグループ)、中国石油天然気集団(CNPC)の3社とともに上位4位を占めた。利益の上位10社に入った中国企業4社は依然、工商銀行、建設銀行、農業銀行、中国銀行の大型4行だ。

2017年版では、アリババ集団や騰訊(テンセント)などのインターネット大手の初の番付入りが話題を呼んだが、2018年版では、初めて番付入りした280位の招商局集団など中央企業の躍進が目立った。供給側構造改革を追い風に、多くの中央企業が大幅に順位を上げた。国内外のインターネット大手も急成長の勢いを保った。

 ▽順位上昇上位10位に中国企業8社がランクイン

順位の変動を見ると、上昇幅が最も大きかったのは、175位上がった中国の国家能源投資集団(神華集団と国電集団の再編後の企業、2017年版では神華集団が276位)だった。特筆すべきは、順位の上昇幅が最も大きい10社に、中国本土の企業が8社入ったこと。国家能源投資集団のほかに、アリババ(162位上昇)、テンセント(147位上昇)、山東能源集団(138位上昇)、廈門国貿(134位上昇)、美的(ミデア、127位上昇)、廈門建発(126位上昇)、碧桂園(114位上昇)が入った。このうちアリババ、テンセント、廈門国貿、廈門建発、碧桂園は昨年初めて番付入りした企業で、力強い成長力を見せた。

業界別では、京東(JDドットコム)、アリババ、テンセント、アマゾン、グーグルの親会社アルファベット、フェイスブックなど、インターネットサービス関連企業の順位が軒並み上昇した。 ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスによると、情報通信技術産業のイノベーションはスピルオーバー(波及)効果が最も大きく、他の産業の技術イノベーションの2倍に当たる。中国企業で同産業に属する華為(ファーウェイ)の順位が83位から72位に上がった。

今年は自動車製造分野で、中国企業7社が番付入りした。米国企業はゼネラルモーターズとフォードの2社だけ。中国企業で番付入りした吉利控股は民間企業で、昨年は販売台数が100万台の大台を突破し、販売の伸び率とグローバル500の順位上昇幅で、中国自動車製造業の首位に立った。

不動産業の番付入り企業は中国勢一色で埋まった。

  ▽中央企業が躍進供給側改革が奏功

2018年版での中国企業の順位変動は、中央企業再編と供給側構造改革の成果をはっきりと反映するものとなった。再編・合併後の中央企業の順位は大幅に上昇した。例えば神華集団と国電集団の再編による国家能源投資集団は175位上がった。再編後の中国中車は昨年の385位から318位に、中国電力投資集団と国家核電技術公司の再編による国家電力投資集団は395位から368位に上がった。初めて番付入りした鞍鋼集団、首鋼集団は、鉄鋼産業の過剰生産解消の受益者だ。また石炭、電力、エネルギーなど複数の産業の中央企業は順位が上昇し、同じ産業の地方国有企業の多くは順位が落ちた。

今年、初めて番付入りした中国企業13社は順に招商局集団(280位)、雪松控股(361位)、象嶼集団(375位)、兖砿集団(399位)、鞍鋼集団(428位)、首鋼集団(431位)、緯創集団(432位)、台湾中油(436位)、中国太平保険集団(465位)、富邦金融控股(479位)、泰康保険集団(489位)、河南能源化工集団(496位)、青島海爾(499位)。これらの企業のうち産業別で最も多いのは保険業(3社)だった。

このうち280位の招商局集団は、傘下の招商銀行の収入は算入されていない。採鉱・原油生産業で番付入りした兖砿集団は、際立った特色を持つ企業で、国内外4市場で上場する中国唯一の石炭企業。豪州支社の生産能力は昨年、8千万トンに達し、豪州最大の上場石炭企業となった。

   ▽売上高利益率の中国トップはテンセント

グローバル500の総合ランキングは営業収益を測ったもので、その順位は利益を表すものではない。番付入りした企業の利益はどうだろうか。

自己資本利益率での中国企業の上位は、テンセント、碧桂園、ファーウェイ、ミデア、台積電だった。

2017年版と比べると、今年の500社の収益総額は8・3%増の30兆ドル近くになり、利益総額は23%増の記録的な1兆8800億ドルに達し、売上高利益率は6・3%、自己資本利益率は10・9%でいずれも昨年を上回った。世界の有力企業が利益率を高めていることがわかる。

グローバル500の利益ランキングの首位は依然としてアップル、2位は新たに番付入りしたブリティッシュ・アメリカン・タバコ。上位10社に入った中国企業4社は変わらず、工商銀行、建設銀行、農業銀行、中国銀行の4大銀行だった。自己資本利益率では、ボーイングが首位に立った。

売上高利益率では、ブリティッシュ・アメリカン・タバコが185%で首位に立ち、2位のクラフト・ハインツをはるかに上回った。テンセントの売上高利益率は30%を超え、番付入りした中国企業の中で首位だった。

中国の産業構造にはさらなる調整が必要だと指摘する声もある。今年番付入りした米国企業を見ると、不動産、建設、金属製錬の企業はなく、情報技術、ヘルスケア、食品に関連する企業が多い。中国企業はこれと対照をなし、不動産は多いが、ヘルスケアや食品卸売り、保険管理型医療、食品生産加工、娯楽など、人々の生活、健康と密接な関係にある産業で番付入りした中国企業はまだない。

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