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清明節って何をする日?

2021年 4月 1日16:15 提供:東方網 編集者:王笑陽

 中国はまもなく4月3日から5日までの清明節連休を迎える。清明節は毎年4月5日前後にあたる、中国の4大伝統祝祭日の一つである。清明節にはご先祖様のお墓参りをしたり、郊外へ出かけてピクニックをしたりする習わしがある。また、地域によっては春巻きや草団子を食べたりもする。

 清明節にお墓参りに行く風習が定着したのは秦、漢の時代からだ。歴代の皇帝はこの日に祖先の陵墓で祭礼や儀式を行ったが、宋代になるとこの習慣が一般市民にまで広まった。以前のお墓参りでは、墓の周囲の雑草を刈り、土を盛り、供物を並べて礼拝し、最後に紙銭を焼いて爆竹を鳴らすのが一般的だった。しかし近年は墓参りのマナーが提唱されており、紙銭を焼く代わりに生花や花輪を供えるようになっている。そして昨年は、墓地に人が集まって新型コロナウイルスの感染リスクが高まるのを抑えるため、ネット上に設けられた架空の墓に花などを捧げるというネット墓参りも推奨された。

 清明節にはまた、緑豊かな郊外へピクニックに行く、いわゆる「踏青」と呼ぶ風習がある。この習慣は唐代に始まり、宋代に一般化したという。唐代の風物詩を記した古文書『開元天宝遺事』には次のような記載がある。「唐の国の都、長安(現在の陝西省西安市)では、清明節の日に女性たちは郊外に出掛け、適当な草地を見つけると身に付けていたスカートを脱いで木の枝にカーテンのように掛け、そこに身を隠して野のうたげを楽しんだ」。また、清明節の時期はちょうど柳の浅緑の芽が萌え出す頃でもある。そのため踏青の時、柳の枝を髪に挿したり、柳で作った輪を頭に載せたりする風俗もある。古代の人々はこれで毒虫を避け、疫病を防ぐことができると信じていたそうだ。

 清明節の行事食と言えば、代表的なものとして春巻きと草団子が挙げられる。台湾では春巻きを「潤餅」と呼ぶが、これは小麦粉で作った薄いクレープのような生地に、野菜や肉、たまごなど、たっぷりの具材を包んだ油で揚げない大きな生春巻きである。上海をはじめとする江南地域では、「青団」と呼ぶ草団子を食べるのが一般的だ。このほか、清明節前に摘んだ甘味があって香りがよい一番茶の「明前茶」を楽しむことも多い。

 現在、中国では清明節を3連休とすることがほとんどで、この貴重な休日を利用して観光や帰省する人も多い。オンライン旅行予約サイト「携程(Ctrip)」は、今年の清明節連休に全国で観光に出かける人は合計1億人に達すると予測している。