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新しい「歌の王様」劉歓とベラ・ヤオ、時を越えてデュット

2019年 4月 19日19:59 提供:中国国際放送局

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今週、北京は早くも初夏のような気候になり、昼間の最高気温はもう28度に達しました。道端の桃の花やライラック、カイドウなど、様々な花が情熱に溢れた笑顔を咲かせて、温かく北京を彩っています、今週の中国メロディーは、先ごろ行われました音楽コンテスト番組「シンガー」で誕生した新しい「歌の王様」劉歓と、ベラ・ヤオの曲をお伝えしましょう。

新しい歌の王様が誕生

湖南衛星テレビの音楽コンテスト番組「シンガー」のファイナルステージが4月12日、湖南省の長沙で行われ、劉歓、ゴン琳娜、呉青峰などの有名歌手が「歌の王様」という王座を目指して激しく競り合いました。結果は予想通り、劉歓がグランプリに輝きました。

56歳の劉歓は、今年のこのオーディションがスタートした段階でグランプリ候補にあげられていました。優れた歌唱力や芸術的表現力で、中国のポップス界で不動の地位を築いて、「ポップスの教祖」と呼ばれています。そのため、劉歓が今年度の「歌の王様」に選ばれるとの声が当初からかなり聞かれていました。ステージの中央に立って、すべての観客が魅力溢れるテノールの力強い歌声を耳にした時に、劉歓の教え子で、若くして亡くなった女性歌手のベラ・ヤオの優しく澄んだ歌声が流れてきました。

ベラ・ヤオの優しく切ない歌声がその後、劉歓の高く澄んだ歌声とあいまって、後宮の妃たちの運命への不安をうまく表現しました。この素晴らしい歌手のベラ・ヤオは、乳がんのため33歳という若さで亡くなったのです。劉歓はこの独特なスタイルで、ベラ・ヤオと時を越えてデュエットし、二人の魅力ある歌声が多くの人々の心を揺り動かしました。

時を越えた奇抜なデュット

4月12日のファイナルステージで、劉歓は奥の手を披露しました。今は亡き歌手・ベラ・ヤオの歌声を曲の最初と最後に取り入れ、時を越えて奇抜なデュットを作りました。歌い終えた劉歓は、声を詰まらせながら「ベラ・ヤオを『シンガー』の最終ステージに連れて来たいという一心で、この場に立つことができた。彼女の願いが今、ようやく叶えられた」と話しました。

ベラ・ヤオは、劉歓の愛弟子として時代劇「後宮・甄嬛伝(宮廷の諍い女)」の挿入歌を歌ったことで知られ、乳がんと戦ったことで彼女は一層強くなりました。病と戦う勇気や音楽への情熱は、周りの人々や多くのファンを感動させました。亡くなった4年後、劉歓はこのような独特な形で愛弟子を記念したのです。ベラ・ヤオもきっと、天国で喜んだことでしょう。

この時を越えたデュエットを聞いて、インターネットでは「本当に懐かしい。聞いているうちに泣いてしまった。最高のデュエットだった。チャンピオンはこの2人以外にあり得ない」といったメッセージが送られました。

中国オリジナル音楽の普及へ

今年度の音楽コンテスト番組「シンガー」の舞台で、実力派歌手の劉歓は「歌の王様」に輝きましたが、すでにポップス界の重鎮であった彼は、音楽界での影響力は映画界におけるジャッキー・チェンと同じで、番組を通じてさらに自分をアピールする必要もなかったのです。

ではなぜ、この番組に出場したのでしょう。その理由について劉歓は、「『シンガー』に登場する歌手はほとんど、オリジナル曲を歌い、この舞台で中華圏のオリジナル性を見せつけている。オリジナルでなければポップスの将来性はまったく期待できない」と話しました。今年は劉歓のオリジナル音楽基金が正式に発足し、年間奨励金100万元で新たなスターを生み出そうとしています。

これからも、劉歓をはじめとする見識豊かな人々の努力により、中国のオリジナルメロディーという花が一段と美しさを増していくことになるでしょう。

番組の中でお送りした曲

1曲目甄嬛(宮廷の諍い女)

この歌は劉歓とベラ・ヤオがデュエットしたもので、「宮廷の諍い女」の挿入歌を基にアレンジした、同じタイトルの曲です。

歌詞:

きれいな着物にこだわらないで

若さを大切にして

花が折れるならすぐに折って

散って花のない枝を折らないように

2曲目生命的河(生命の川)

この歌は劉歓の教え子で、若くして亡くなったベラ・ヤオが歌ったものです。

歌詞:

生命の川喜びの川

心の中にゆっくりと流れてきた

生命の川喜びの川

心の中にゆっくりと流れてきた

私はあの歌を歌いたい

天国の歌を

空の黒雲や

心の悲しみもすべてなくなる

3曲目好漢歌(英雄の歌)

劉歓が歌ったこの曲は、テレビドラマ「水滸伝」のテーマソングです。

歌詞:

大河が東へ流れ

空の星が北斗を示す

世の中の不公平と戦おう

やるべき時は戦うぞ

思う存分天下を暴れまわるぜ