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桜に包まれる春の中国

2019年 3月 29日17:48 提供:中国国際放送局

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3月下旬、北京の玉淵潭公園の桜祭りが開幕しました。公園の中に植えられた10数種類2000株以上の桜は一斉に咲き競い、多くの花見の人出で賑わっています。中国では北京玉淵潭公園の桜祭りのほかに、台湾阿里山や昆明園通山の桜祭り、また人気の高い武漢大学の桜祭りなど、特色に富む桜祭りは各地の春を彩っています。今回の中国メロディーは中国各地の桜にまつわる文化と音楽をご紹介します。

桜の起源は中国にあり

桜と言えば、みなさんは日本を思い出すかもしれません。しかし、1975年に日本で出版された桜の専門書『桜大鑑』の中に、「桜の原産地は中国で、日本の桜は中国のヒマラヤ山脈から伝来した。その時期は唐の時代だった」との記述があります。ただ、日本に伝わった後、桜の変種が絶えず発展し、今のように種類豊富な桜の家族を形成しました。中国の古い文献によりますと、今から2000年前の秦と漢の時代から、桜は宮廷で栽培され始め、唐の時代以降、宮廷の庭園でも宮廷外でもどこに行っても、桜の美しい姿が見られるようになり、建築や衣装、茶道などともに日本に伝えられたということです。華麗な牡丹が好きな中国と違い、日本ではすっきりと上品な桜が広く喜ばれ、日本文化のシンボルとなりました。

昆明園通山公園「桜の潮」

毎年2月から桜前線は南から北へと進んでいきます。2月には台湾の阿里山でトロッコに乗って花見に行くことが地元の春のイベントです。3月のはじめ、雲南省昆明市西北部にある園通山公園の「桜の潮」と呼ばれる桜の観光スポットでは、1千株近くの桜の林が開花のシーズンを迎えます。

ピンク色の花が咲き誇る桜の林はまるで花の海のようで、この花の海の中には温かい肉親の思いや恋人たちの愛情、真摯な友情が流れています。桜の木の下はカップルにとって二人きりの世界で、林の中の東屋は家族や友人たちが花を観賞する場所となります。山一面に広がる濃淡鮮やかな桜の花は園通山の春の美しい景色をいっそう引き立てて、まるで絵巻の中に入り込んだようです。

歴史ある武漢大学の桜並木

武漢大学は百年の歴史を持つ名門大学で、アカデミックな雰囲気を濃く感じさせるだけでなく、キャンパスが美しいことでも知られ、中国で最も美しいキャンパスと呼ばれています。特に、武漢大学の桜並木はこの時期の最も美しい風景です。

毎年3月中旬から下旬までの桜並木の見ごろになると、一目見ようとやってくる観光客は100万人に達するということです。武漢大学でのお花見は地元の人々の春のイベントとなっています。実は武漢大学の桜並木は1930年代に日本軍が栽培したものです。当時、武漢が陥落した後、日本軍の将軍は負傷した兵士を癒すため、武漢大学のキャンパスで桜を栽培するよう命じました。そして、武漢大学側の反対を顧みず、キャンパス内で28株の桜を植えました。戦後、この28株の桜をどうするか激しく議論されましたが、結局、これらの桜は残されることになりました。

中日国交正常化以降、特に1973年に日本から周恩来首相に送られた桜のうちの数十株が武漢大学に植えられ、さらに1980年代と90年代にも日本から桜の寄贈がありました。今では、武漢大学の桜はまさに中日友好の使者となっています。

北京玉淵潭公園の桜祭り

毎年3月末と4月初めに行われる北京の玉淵潭公園の桜祭りは中国北方地方では最大規模の桜祭りとして知られています。毎年春になると、玉淵潭の桜の見ごろがいつになるのかということは、北京市民が関心を寄せる話題となっています。

玉淵潭公園の桜祭りはすでに30数年の歴史を持ちますが、今の人気が高い状況と比べ、桜祭りが始まった80年代と90年代の様子を振り返ると今とはまったく異なる風景でした。

中国では桜は日本の和風文化のシンボルと見られていて、日本人が桜を鑑賞するために整える美しい和服や上品なお菓子などはいずれも、東洋文化のロマンチックな息吹に溢れ、多くの若者を引き付けています。ここ数年、桜の鑑賞がブームとなっている背景には桜自身の美しさだけでなく、桜が代表する日本文化がますます多くの若者を引き付けていることと関係があるようです。今後も美しい桜が引き続き中日友好を結ぶ素晴らしい絆となることを祈っています。

番組の中でお送りした曲

1曲目桜風鈴(桜の風鈴)

この歌は男女デュエットの歌で、恋愛中の細かい気持ちを歌い上げました。

(男)

雨の中の風鈴は何といっても爽やかですがすがしい

僕が君の音を黙って耳にする

(女)

世界には美しい風景がたくさんあるけど

何故あなたのことが好きなの

たくさんのことがはっきりと言えない

(男)

窓の外の蜻蛉とあなたの姿

この時に突然静かになる

(女)

これらのちょっとしたことや

あのいつも笑っている目が私を惹きつける

2曲目桜花草(桜草)

この歌は台湾の人気アイドルユニットSweetyの歌で、若い女性の恋への憧れを表しました。

歌詞:

夜風が竹林を吹き渡り 月光に長く引かれた影

蛍がきらきらと飛び舞う山一面で舞う金貨

天の銀河が耀き 地面の風鈴が歌う

織女星が遠いところにある 古くてロマンチックな神話

水が流れ去り まるで四季が移り変わるよう

幸せが伸び あなたを愛して いつまでも寂しいと思わない

恋人の懐の中の桜草胸の中の鼓動が聞こえる

こっそりと思う それは愛し合う目印

3曲目桜花雨(桜の雨)

歌詞:

あなたは「明日が僕の手の中にある」と言った

わずかな言葉あの思いを暖める

ピンク色の花びら私の指先から落ちた

いつになれば桜の雨が見えるのだろう

君が出るのを待つ場所

手を伸ばすと 視線はぼんやりする

掴むことが出来ない明日

今のあなたはまだあの年の春にいるのだろうか