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ビール消費多元化の勢いをつかむ アサヒビールが輸入博に初出展

2021年 10月 14日17:41 提供:東方網

  ここ数年来、中国では輸入ビールの数が増え、種類も増加している。ビールの口当たりや飲む場面にも、消費者には多くのこだわりがあるようだ。日本のアサヒグループは、2016年~17年にかけてヨーロッパのブランド数社を買収し、そのブランドは2018年に中国市場に参入した。市場での販売量は増え続けており、これをバックグランドにして今年、第4回中国国際輸入博覧会に初めて出展する。そこで東方網では今回、アサヒビール(中国)投資有限公司の董事長兼総経理である西村隆氏にお話を伺った。 

  アサヒビール(中国)投資有限公司の董事長兼総経理の西村隆氏

輸入ビールの増加で輸入博と初めて縁を結ぶ

  中国に進出して22年間、日本のアサヒビールは、アサヒスーパードライで消費者によく知られている。2018年の中国進出以降、商品ラインはユーラシア大陸に拡大している。最近では2リットルや135mlの缶入りスーパードライの輸入も開始し、販売量が伸びている。西村氏は、輸入品が増加すると共に上海市静安区政府から大きな支持を得られるようになり、輸入博への初出展を決定したと語った。

  初出展の同社は、アサヒスーパードライをはじめ、イタリアのスーパープレミアムビールであるペローニ·ナストロアズーロ(Peroni Nastro Azzurro)、チェコのスーパープレミアムビールであるピルスナー·ウルケル(Pilsner Urquell)など3種類の商品を紹介する。そして3種類の商品に合わせるように、ブースも3つのコーナーに分かれている。イタリアのペローニ·ナストロアズーロのコーナーは、ブルーを基調とする。イタリアでペローニが最大のブランド(の一つ)であり、ナストロアズーロとは「青い帯」を意味するからだという。この商品ははペローニシリーズの中でも最高級ブランドで、ビールの苦味の後に感じる特徴的な甘味が非常にバランスのいい、女性でも愉しめるビールになっている。ブラックを基調にしたコーナーは日本のアサヒスーパードライの部分で、スーパードライは辛口というそれまでにない新しい味覚を生み出した商品として親しまれている。グリーンのコーナーはチェコのピルスナー·ウルケルであり、ブースの中心にバーカウンターを設け試飲を提供する、会場で居ながらにしてアサヒの高品質·プレミアムのビールを飲むことができる。

  試飲エリアに関して西村氏は、「当社が一番大事にしているのは品質です。品質といいますと、商品そのものの品質は当然ながら大事ですが、お客様がお店でビールを飲むときの品質にこだわってお店のサポートをしています。よい商品をよい状態でお客様に飲んでいただけるように努力をしています」と、誇りを持って述べた。

  今回は初出展ということで大変な面もあるだろうが、西村氏は、「初出展ですが上海市静安区政府の大きな支持があり、情報を得ることができました。困難があっても積極的に協力してくれるので安心して出展でき、非常に感謝しています」と語った。 

  アサヒビール第4回輸入博ブースの予想図

 販売量の持続的成長は中国の消費者への理解から

  中国に数年で根を下ろしたアサヒビールにとって、中国市場は世界でも主力の一つだ。昨年の新型コロナの期間でも、一昨年より販売量が大幅に伸びた。日本料理店だけでなく、中華料理店での販売量も増えていて、現在、半分以上が日本料理店以外で消費されている。これは当社が市場と消費傾向を正確に把握しているからだろう。

  西村氏によると、現代の人々は生活が豊かで、自分に向いているものや他人と違うものという個性化を追求するようになっている。ビールに対しても同様で、ここ数年来、消費者のビールへの好みも多元化してきている。特に若者たちは、自分の好きなおいしいものや飲み物を好きな雰囲気の中で味わいたいと考える傾向が強い。自分の時間を大切にして素敵な時間を過ごしたいとか、品質や新鮮な感じを求めると同時に、いい体験と新しい体験を追求したいと思っている。

  このような消費者が増えているため、個性を追求する商品も増加している。西村氏は、アサヒビールの高品質でプレミアムのビールは彼らのニーズを満たせる、と自信をのぞかせた。中国のビール市場は世界最大の市場で、7~8年前から輸入ビールの数、種類は大きく増加し、クラフトビール、プレミアビールの数と種類も大幅に増えている。中国市場は同社にとって潜在力が大きいので、今後も日本から新商品、ホワイトビール、ブラックビールなどを導入する計画だという。

  今回の輸入博は、アサヒビールにとって得難いチャンスだ。西村氏は、「輸入博はみんなが交流して勉強するプラットホームです。まず、出展する3種の商品をより多くの消費者に紹介することで、実際に触れて喜んで試飲していただきたい。そして、輸入博はより多くの人々と直接に交流できて、ビールへの理解やみんなの思いなどをお互いに勉強できるので、たいへんありがたい機会だと思っています」と述べた。

  (曹 俊)