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2021年 8月 23日16:50 提供:東方網 編集者:範易成
人生で最初のものはたくさんある。アルメニアのバイオリニストである馬星星(アストリッド·ポゴシアン)にとって、人生「最初の」多くは、中国と上海に関わるものだ。
中国と上海は私を育てた
馬星星は5歳からバイオリンの勉強を始めた。高校卒業後、ヨーロッパに留学するつもりだったが、奨学金を申請する中で、中国は音楽の学生を受け入れる唯一の国であることが分かった。そこで2010年に上海音楽学院に入学し、上海音楽学院の最初のアルメニア人学生になる。2016年、馬星星は優秀な成績で上海音楽学院大学院を卒業した。
2016年8月に上海交響楽団は第1回アイザック·スターン国際バイオリン大会を主催した。馬星星はボランティアとして大会に参加したが、優れたパフォーマンスを発揮して、上海交響楽団から入団の誘いを受けた。こうして、「No.001上海の留学生労働許可証」を受領し、彼女は上海交響楽団にとって初の外国人行政スタッフとなった。
アルメニアと中国をつなぐ架け橋になりたい
馬星星が上海に住んでもう12年になる。彼女にとって上海は、「さまざまなメロディーを盛り込んだレコード」だ。上海では多くの留学生の友達ができた。また、ステージでアルメニアの音楽を演奏したり、さまざまな活動に参加するなど、豊かな暮らしを楽しんでいる。今は同僚から上海語を学んでいるところだ。彼女にとっては「上海語を話してこそ本物の上海人」だからだそうだ。
これまでの12年間で彼女はすっかり上海での生活に慣れ、上海の外国人であることを誇りに思っている。また、中国にいるアルメニア人は少ないので、中国における馬星星の物語は、彼女を故郷の「スター」にした。そのため、これから中国に留学しようと思っているアルメニア人の若者から相談を持ち掛けられることも多く、それに対して全力で手助けしているという。「彼らの気持ちは十分理解できます。私はアルメニアと中国をつなぐ架け橋になりたい」と、馬星星は語った。
上海は世界における文化の中心地のひとつ
馬星星は、上海が芸術の未来を表現できる都市だという。数年前、彼女はジャズミュージシャンと「Polymorph Extra」というバンドを結成し、リードバイオリニストを務めた。クラシックとジャズを組み合わせた演奏は、聴衆に素晴らしい音楽体験をもたした。
馬星星は、子供たちがクラシック音楽を聴く習慣を身につけるのに、家族の影響が大きいことに気づいた。そのため、より多くの子供たちにクラシック音楽を聞かせてあげることを自分の将来の目標にしたい、と考えている。
上海は世界の文化の中心地のひとつになっている、と馬星星は言う。「なぜなら、世界的に有名なオーケストラやミュージシャンは、アジアで演奏する時に、必ず上海に来るでしょう」と述べた。
(記事写真は本人提供)