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国際化に向け「上海の虹橋」をどう変えるか?

2021年 3月 10日17:22 提供:東方網 編集者:範易成

  第14次五ヵ年計画と2035年遠景目標綱要草案は、「高品質発展を推し進める」というテーマを明確に掲げた。全国両会(全国人民代表大会·全国人民政治協商会議)の前に中国国務院は、『虹橋国際開放ターミナル建設全体方案』を批准し、この地域の一体化と高品質発展に新しい挑戦を与えると同時に、「上海の虹橋」を「長江デルタ地区の虹橋」、「国際に向けた虹橋」と大きく位置付けた。このトップデザインに基づき、国家戦略を受けた重点地域の未来はどういうふうにデザインされるのか? どう不足を補うのか?中国全国人民代表大会で上海代表団のうちの数名は、本来、虹橋と関わる仕事をしてきた。彼らがどのような意見を述べたのか聞いてみよう。

 上海人が好きなコーヒーが「先物」になる可能性もある

 東方国際集団の王偉代表が提出した『上海虹橋ビジネスエリアを強化する若干のアドバイス』では、商品聯通の貿易サービスチェーンを強化する必要があると述べている。虹橋輸入商品展示交易センターの機能を全体としてグレードアップし、商品輸入、転送から小売までのPR、アフターサービスを一体化する産業チェーンを形成し、輸出入商品の新高地を作り上げることを提唱している。

 王偉代表は、ニューヨーク証券交易所に相当するコーヒー全産業チェーンの集散センターを作る可能性を示唆している。上海は世界でカフェが最も多い都市だが、コーヒーは石油に次いで世界で2番目の経済貿易品だ。ニューヨーク証券交易所には世界の70%のアラビカコーヒーの取引が集まっていて、経済貿易の促進にも効果をもたらしている。これに対して中国国内のコーヒー交易プラットホームは、コーヒー農家とのドッキングに留まっている。 虹橋国際開放ターミナルには独特な経済と地域的メリットがある。コーヒー豆を例に王偉氏は、虹橋も食糧品を経済発展の新モードに組み入れ、産業や育成を集中し、国際トップレベルの競技会の開催を通じてコーヒー豆の先物取引を実現すれば、産業、経済、就職促進と人材輸出などの良好な循環を形成できる可能性があると述べた。

 輸入博の「クラシックカー」は観るだけで買えないのはなぜ?

 トップデザインの枠は形成されたが、政策開放度とイノベーションに力をさらに入れて、国際性、開放性を本当に示す必要があると王偉代表は強調する。さらに制度関連と実施面において、利便性、有効性、適合性などの目標から改善する必要があり、政府部門間の協調制度も強化しなければならないと述べた。 そして第2回輸入博で展示された5台のクラシックカーを例に以下のように説明した。クラシックカー車業界は欧米などで成熟した市場があるが、中国国内では極めて少ない人にしか知られていない。これは投資、貿易、文化などで巨大な潜在力のある領域だ。現在は税関の政策でクラシックカー車は中古車と認定され、芸術品とはされていない。参入の条件がないため保税区でしか展示できず、中国市場への進出には至っていない。

 東浩蘭生集団上海外経貿商務展覧有限公司の章偉民副総経理も同様の感想で、「展示品から商品までの距離は近くて遠い」と考えている。第3回輸入博ではヨーロッパで人気の鼻スプレー医療製品が、中国に初めて紹介·展示された。これらは2類医療器械に属していてクロスボードeビジネス商品の輸入カタログに属さないため政策の関係で輸入できない。結果的に個人物品として輸入することで税関に申告するしかないため、効率は非常に悪い。 展示会経済は地域影響力の「風向計」で、世界貿易一体化やグローバル生産分業などと関わっている。章代表によれば、現行の輸入政策と市場ニーズの間には格差があり、一部の商品市場の参入条件の開放度は、経済発展から大きく遅れている。したがって前向きの関連政策の検討·立案や、人間的な管理措置と法治環境の整備が必要だ。これによって輸入博により力のある政策保障を加えることができるし、虹橋が開放ターミナルとして牽引役を発揮することにもつながる。

 より開放的でカラフルな虹橋に期待

 2035年までに虹橋国際開放ターミナルは「一つの核心·二つの帯」という機能を形成する。一つの核心とは上海虹橋ビジネスエリアだ。全国人民代表大会代表、上海市人民代表常務委員会副主任、上海虹橋ビジネスエリア管理委員会主任の陳靖氏によると、ここ数年で虹橋ビジネスエリアは3回グレードアップをした。最初は10年前で、総合交通ターミナルが新興現代化ビジネスエリアを形成した。次は4年前の中国国際輸入博覧会で、世界のハイエンド資源配置の新高地になった。そして3回目は中国国務院が国際化の中央ビジネスエリアと認定したことだ。 ここ5年間の上海輸入貿易の発展は著しいものがある。現在、上海税関貿易の総額は世界の3.2%を占め、都市では世界で第一となっている。輸入博などの優勢を得て、虹橋ビジネスエリアに限っても、今後30数万平方メートルの広さを持つ輸入商品展示貿易プラットホームが建設される予定だ。「この地域は上海の成長の最も重要なエリアになり、長江デルタ地域高品質発展の原動力になり、開放戦略を担当するカラフルな虹橋になる」と陳氏は信じている。

 陳代表は、虹橋国際開放ターミナルにより大きな改革開放自主権を与えることを提言する。そして長江デルタ地区と上海の六つの区がさらに効率よく強力に政策措置を推進すること、先駆けて試行·行動する後押しをして国を代表して国際協力と競争に対し、より適切に参加することを強調した。

(編集:曹 俊)