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サントリーの菊池鉄穂氏、「中国市場の回復は予想以上…2030年までに中国での売り上を200億元を突破したい」

2021年 2月 11日15:07 提供:東方網 編集者:範易成

 57歳のサントリー(中国)投資有限公司の菊池鉄穂総経理にとって、今年は特別な一年だ。2007年に初めて日本のサントリー本社から中国に赴任した。新型コロナウイルスの影響を受けて、十数年以来、毎年の春節休みは暖かいところに旅行に行ったり、日本に戻って過ごしたりしていた菊池鉄穂総経理は、今年で初めて上海で同じように上海で過ごす友人と一緒に春節を迎えることにした。

 去年の春節の時、菊池総経理はまだ日本にいた。しかし、2月上旬に上海に戻ってきた時に、未知の恐怖を感じた。2020年2月、サントリー(中国)投資有限公司の総経理として働いていた彼は仕事のため上海に戻った。彼は、「街に誰も人がいなくて、コロナの恐怖を感じました」と述べた。しかし、時間が経つにつれて、中国は疫病をコントロールし、社会経済も急速に回復している。菊池総経理は中国での売上高に対しても喜んでいる。

 中国市場の回復が予想以上 電商に対する投資を増やす

 サントリーは現在、中国で主に販売している商品はウイスキー、ブランデー、ワイン、ビールなどの酒類、飲料やコーヒーである。その他、BRANDSのチキンエッセンスなどの健康食品を販売しているとともに、日本料理店も多数運営している。

 菊池総経理によると、業務用のマーケットは新型コロナウイルスの影響を受け、サントリー昨年の酒類の売上高はとても厳しかった。一方、中国の電商は世界で最も進んでいるので、サントリーは経営資源を電商に投入していくことで大きな成功を得た。

 サントリーは昨年5月にデジタルマーケティング本部を設立し、酒類、飲料、健康食品などあらゆる種類の情報を統合した。ライブコマースと通して、家でも作れるカクテルの作り方など、商品の宣伝を行っている。菊池総経理は、中国で成功したライブコマースをサントリーの全世界の他の市場に広めたいと述べた。

 紹介によると、サントリーのグローバル市場では、中国は現在数パーセントしか占めておらず、まだ大きな成長空間がある。菊池総経理は中国のコロナ対策に対して高く評価した。 彼は、「昨年のサントリーの中国での業績は約20億元(約325億円)でした。私はとても嬉しいです」と述べた。

 2030年までに中国での業績は200億元に増やすという目標を定めた

 中国で十数年働いていた菊池総経理は中国の市場について深い理解を持っている。彼は、中国の飲料や酒類の業界のプレミアム化が進んでいくと考えている。また、皆と同じものでなく、自分が好きな、自分に似合っている、個性を発揮できるものを飲むという消費行動がよりはっきりしてきていると述べた。

 昨年、中国が打ち出した「国内国際双循環」の新発展モデルについて、菊池総経理は「双循环が進むことによって、国内の消費は確実に向上しています。そして、海外との循環でさらにおいしい、品質の高い商品への欲求が高まっていくでしょう。これこそサントリーが力を発揮できるところです。中国の消費者とともに成長していきたいいと考えています」と述べた。

 「中華人民共和国外商投資法」は昨年1月1日から全面的に実施され、中国の近年の営商環境の変化について、菊池総経理は「市場環境、流通環境も自由化、透明化が中国で一番進んでいるうえに、行政手続きも透明化、簡素化が進んでいて、サントリーの中国本部も上海におくことで、ビジネスの今後の拡大に大きなサポートになる」と述べた。

 昨年の中国の業績の安定した発展により、サントリー本社は中国市場に対して目標を定め、2030年までに200億元の業績に達すようにと命じられた。この難しい目標に対して菊池総経理は、「昨年、中国の経済の回復のスピードは世界で最も早い国で、日本本社は中国市場に期待が高い」と笑顔を見せた。

 この目標を実現するのは容易ではない。菊池総経理は、「海南に行って普及活動を行った時、皆さんが私たちのブランドを全く知らなかったことが分かりました。サントリーというブランドは今は残念ながら華東地区では皆さんに認可してもらっていますが、他の地区ではまだまだ認識率がありません。それを全国に広めていきたいと思っています」と述べた。

 初めて上海で春節を過ごすことに期待している

 1972年の日中国交正常化の際、日本でも中国進出ブームが巻き起こって、中国に関する情報が多くなった。日本人の中国に対する好感度もずいぶん上がった。そんな中、菊池総経理が通っている高校で初めて中国語を第二外国語として選ぶことのなった。中国に大きな興味を持っている彼は中国語を学び始めた。

 2007年4月に菊池鉄穂氏は初めて上海に来た。サントリー(上海)食品貿易有限公司とサントリー(中国)投資有限公司で働いていた。2016年に本社に戻り、2年後に再び上海に派遣された。今は中国で生活し、10年以上働いている。

 菊池総経理はうまい中国語のほかに、中国の文化を研究すること、旅行、登山、アーチェリーと琴を弾くことが好きだ。ここ数年彼は中国各地を旅行して、現地の風土と人情を理解して、美食を味わって、現地の市場を考察する。現在彼はすでに中国の二十余りの省に行ったことがある。

 ここ数年、彼に一番印象が残ったのは2010年の上海万博だ。菊池総経理は、「万博の開催によって、上海の都市の様相はすっかり新しくなり、街はとてもきれいになりました。万博が終わってもそのままです」と述べた。

 例年の春節には、菊池総経理は海外で休暇を過ごしたり、日本に帰ったりするが、今年で初めて上海で春節を迎える彼はすでに計画を立てている。彼は、「除夜の夜、上海にいる友達と一緒に中華料理を食べるつもりです。また、上海の多くの観光スポットには数年前に行ったことがあります。今年の春節の間にまた行ってみたいです」と期待している。

(編集:f)