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上海の肇周路に20年住む流行音楽界の名人

2020年 8月 11日17:04 提供:東方網 編集者:範易成

 

 上海市黄浦区の肇周路には、市井の名人がたくさん埋もれている。耳光ワンタンや長脚湯面などの有名な店舗に交じって、肇周路80号にあるのは木製ギターの看板が掛かる楽器専門店だ。看板には「Buy and Sell : 2nd hand instruments(楽器の買取·下取、中古楽器販売)」の文字が書かれている。

  オーナーの馮順成氏はこの10.5平米の店舗を20年以上経営している楽器修理のベテランだ。この店は国外の観光雑誌で「上海で行くべき観光スポット」にも取り上げられたこともある。馮順成氏を知る人は彼を、「上海流行音楽の掃除番の僧(隠れた実力者)」と呼ぶ。

  馮氏は小さい頃から物を解体して機械の原理を研究することが好きだったそうだ。その修理の腕が次第に知られるようになり、ある時百楽門大飯店ダンスホールの演奏者が、ジャズ番組を聞くためのラジオを修理してもらった。その後、楽器の修理も任せるようになり、直った後、ギターの弦をお礼として送った。これが彼の50年の音楽人生の始まりで、上海百楽門大飯店ダンスホールの師匠について見よう見まねで音楽を学ぶようになった。

  1983年から、馮順成氏はギターを背負って全国を回り始める。多くの歌手の伴奏を務め、有名な中国歌手の劉歓、那英と同じ舞台に登場したこともある。

  そしてある日、たまたまオーストラリアのギター学校のポスターを見たのをきっかけに、オーストラリアに留学してギター演奏を勉強する。その後は楽器の制作と修理の専門学校に入った。


  1999年になって、馮順成氏は上海に戻ることにした。「外国人から中国人は楽器の修理はできないと思われていたので、勉強するチャンスが少なかった。だから帰国することに決めた」と言う。

  それからずっとこの店で楽器の修理を続けている。店内は色んな楽器が吊るされていて、中には彼が若い頃に捨てられた戸板を使って制作したハワイアンエレキギターもある。

  ここ数年、人々は職人や職人魂を尊敬するようになった。楽器の修理も一種の職人技と思う」と語った。

(実習編集:范応良)