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記者の手記:1枚の写真から韓国政界の嵐の中にある韓日『軍事情報保護協定』を見る

2016年 11月 24日15:51 提供:新華網日本語

新華網ソウル11月24日(記者/姚琪琳)長年にわたり韓国国内の強い抵抗によりずっと順調に推進することができなかった韓日『軍事情報保護協定』が23日、ソウルで正式に締結された。この協定は1945年に韓国が日本の植民地支配から独立(光復)以来、韓日両国が締結した初の軍事協定で、特殊な意義がある。しかし、韓国の国内メディアは当日両国の代表が協定に調印した際の現場の写真を紙面に掲載せず、カメラマンたちが集団でカメラを置き去りにして 、日本側の代表が入場するのを目送していた一枚の写真を用いており、しかもそれが各大手メディアの紙面のトップを占めていた。

記者が理解したところによると、当日の午前取材を待つ記者たちを前にして、韓国国防省の報道関係者は「韓日が協議で定めた締結式はメディアに公開されない」との理由から記者たちの取材を拒否し、現場にいた記者たちを騒然とさせた。結局、しきりに腹を立てたカメラマンたちは、集団で取材を放棄する形で不満の意を表現することに決めたという。

あるメディアの分析は、韓国国防省が締結式のメディア公開をこのように慎重な態度で禁止したのは、現場のカメラマンが自己の立場に基づいて撮った写真が民意を刺激して、それが更に新たな騒ぎを引き起こすことを懸念したからであると見なしている。

10月27日に韓国政府が韓日『軍事情報保護協定』のプロセスの再開を決定してから、わずか27日間で全てのプロセスを「速戦即決」で完成させている。韓国世論はこれに対し普遍的に批判的な姿勢を示し、この協定は国民からの同意を経ていない、一度の「密室協定」だと称した。

韓国国内各界の反対の声はずっと途絶えていない。そして、目下日韓間は「慰安婦」などの歴史問題が依然として解決しておらず、協定締結を推進することは理解し難いとみなす声があり、また、協定の締結に伴い、日本が朝鮮への抑制を理由に集団的自衛権を行使し、地域情勢に新たな動揺をもたらす恐れがあると懸念する者もいる。また、朴槿恵(パク・クンヘ)政権のこの行為は米日の支援を勝ち取るために米日の要求に屈してしまったとみなす声もある。世論調査機関「韓国ギャラップ」の最新の調査によると、6割の韓国人が韓日『軍事情報保護協定』の締結に反対しているという。韓国の三大野党は、慌ただしく調印されたこの協定は「売国条約」で、政府は「売国政権」だと称し、韓民求(ハン・ミング)韓国国防部長官に対する弾劾を推進する計画を立てているとのことだ。韓日『軍事情報保護協定』はすでに事実となったが、それが韓国の政界にもたらす新たな嵐は、今起こり始めたばかりかもしれない。

(新華社より)