ようこそ、中国上海!
エコで未来を共有

Home >> 新着 >> 評論

国際法専門家がフィリピンの南中国海仲裁案を評じる:法律の衣を着た政治的な茶番劇だ

2016年 5月 9日17:21 提供:新華網日本語

  新華社北京5月9日 (記者/楊依軍、張建)フィリピンの申し立てに応じて設置された南中国海仲裁案の仲裁裁判所でこのほど、裁決が下される。5月7日から8日まで、吉林大学で行われた中国国際法学会2016年学術年次総会で、専門家と学者は仲裁案は法律の衣を着た政治的な茶番劇で、いかなる法的効力もなく、中国政府の受け入れない、参加しないという立場は正しいとの見解を示した。

    仲裁案は最初から不法

  2013年1月以降、フィリピンは頑なに南中国海仲裁案を一方的に提起し、推し進めている。会議に出席した多数の専門家がフィリピンの独善的な行動は初めから非合法的で、フィリピンの申し立てに応じて設置された仲裁裁判所は取り壊すべき「違法建築」だと指摘した。

  中国政法大学国際法学院の馬呈元教授は、仲裁裁判所に独断で権利を拡大する行為が見られ、本来は管轄範囲に属さない事柄を管轄に入れ、『条約』の強制的な紛争解決手続きに対する乱用で、これに対し、中国は当然ながら受け入れず、参加しないと述べた。

  表面は法的紛争だが、実質は政治問題だ

  専門家はフィリピンが提起した南中国海仲裁案は、実際に政治問題を法的紛争のように見せかけ、国際社会を欺き、他人に告げることのできない目的を達成するものだと受け止めている。

  中国国際法学会常務副会長を務める徐宏外交部条法司司長は、次のように指摘する。南中国海仲裁案は断じて単純な法的紛争ではなく、法律の衣を着た政治的な茶番劇だ。その実質は、不法に占拠した中国の島礁を自分のものにしようと企んで、中国の領土主権と海洋権益を弱体化させることにある。

    どのような結果でも、中国の立場は変わらない

  仲裁裁判所が中国に不利な裁決を下す可能性があることについて、専門家は仲裁裁判所がどのような裁決を出しても、すべて法的効力はなく、中国はこれを受け入れないと表明した。

  外交部辺海司の肖建国副司長は次のように述べた。中国政府の南中国海仲裁案に対する姿勢を「四不」(4つのノー)と概括した。即ち、受け入れない、参加しない、承認しない、執行しないだという。これは中国の領土主権と海洋権益を守るためで、『条約』の紛争解決メカニズムの有効性、厳粛性、完全性を擁護するためでもある。

  馬呈元教授は仲裁裁判所は最初から管轄権を備えていないため、裁決結果が有利か不利かにかかわらず、すべてに法的効力がなく、当然ながら執行について語ることはできないと述べた。

  中国外交部は先日、次のように表明した。仲裁裁決によって、中国が南中国海諸島及びその近くの海域に対して主権を保有する歴史と事実を変えることはなく、中国が主権と海洋権益を擁護する決意と意志を動揺させることはなく、中国が直接の交渉を通じて関係紛争を解決し、本地域の国々と共同で南中国海の平和・安定を擁護する政策と立場に影響を及ぼさない。

  (新華社より)