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【CRI時評】ウイルスの起源を探る研究は政治の干渉に屈服してはならない

2021年 7月 23日12:36 提供:中国国際放送局

  

  世界保健機関(WHO)はこのほど、ウイルスの起源についての第2段階の調査の計画を発表した。その中で、「中国が実験室の規則に違反したことでウイルスを流失させた」との仮説は、調査研究の重点の一つだ。このことは、WHOが3月末に発表した、中国が一部で参加した全世界におけるウイルスの起源についての研究報告の結論と、甚だしく食い違っている。WHOのウイルスの起源調査についての第二段階の計画に関する提案の仕方に根拠が全くないことは明らかだ。科学的な起源調査の作業が、政治の干渉をまさに受けつつあることが露呈した。

  さらに重要なことは、WHOの専門家はすでに中国に2度も来ており、滞在中に武漢でのウイルスについての現場視察をしていることだ。専門家チームの最終結論は、ウイルスが中国の実験室から流失したことは「甚だしく不可能」だった。この結論は科学の検証に耐え、歴史の検証に耐えるものだ。

  「新型コロナウイルスと武漢の実験室に関係はない」との見方は、すでに国際的な学術界の共通認識になっている。WHOが仮に、武漢の実験室を改めて起源調査の焦点とするならば、時間と資源を無駄にして、ウイルスの起源を探るプロセスを遅らせるだけだ。唯一の受益者は科学を踏みにじり事実を顧みず、私欲を抱く米国および西側の反中政治家と陰謀論者であり、損害を被るのは全人類の健康と幸せだ。

  今や、新型コロナウイルスが世界の多くの場所で出現した時期は、人々がこれまで知っていた時期より早かったという証拠が次々に示されている。だとしたら、全世界の多くの場所で、多角的かつ立体的に起源を探ることがとりわけ必要だ。

  中でも米国は、「全世界において感染症対策に失敗した第1号国家」として、調査を受ける必要が最もある国だ。実験室の調査がどうしても必要だと言うならば、米国のフォート・デトリック生物実験室及び2019年秋に同施設周辺で発生した「神秘の肺炎」はとりわけ注目されるべきであり、WHOによる第2段階のウイルス起源研究の重点対象とされて当然だ。

  現在までに世界55カ国がWHOの事務局長宛てに、全世界範囲でのウイルスの起源探索の研究を行うことを支持し、起源問題を政治化することに反対する書簡を送った。これは国際社会における普遍的な呼びかけだ。ウイルスの起源探索は科学の問題であり、絶対に政治の干渉に屈服してはならない。そうでなければ、はかり知れない災いを残してしまうことになる。(CRI論説員)