日本人女性画家小西ミホさんが18日夜、中国・上海華東師範大学で「上海アートイベント2008 MANDARA(未来)」を開催した。
日中で活躍する美術、舞踏、音楽など各方面のプロが集結、斬新な美術空間を出現させた。特に、即興の音楽に乗って舞踏家が踊り、イメージを喚起された小西さんが次々と素描を仕上げていくクロッキーライブは必見。
舞台のほか、上海の上質なアートの発信地である「M50芸術区」などを会場に、中国絵画や中国アニメ、舞台衣裳などの複合美術展も同時に開催。ここには、クロッキーライブやそのほかのステージ公演で生み出された作品を随時追加し、展示そのものを日々更新する試みも。
華東師範大学の学長や在上海日本国総領事館及び日本商工クラブの担当者らが相次いで挨拶した。
小西さんは舞台で「上海は私の第2の故郷で、留学時代において、上海の方々に助けられており、恩返しをしなければ・・・」と流暢な中国語で感想を語った。
斬新な美術空間を出現させる小西さん
斬新な美術空間を出現させる小西さん
斬新な美術空間を出現させる小西さん
小西さんは07年10月に華東師範大学で実施したイベント「MANDARA(宇宙)」でのライブは、中国人観客に衝撃を与えた。
(章坤良 写真も)
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次々と素描を仕上げていく小西さん
【背景】
32歳で上海に留学し、本格的に中国の伝統絵画を学んだ小西ミホは、中国語や文化、社会に精通。また、京劇俳優が出演する市川猿之助の「スーパー歌舞伎」の専属通訳でもある。そのユニークかつ豊かで強靭な人脈がこの国際美術イベントを可能にした。
企画運営スタッフに現役大学生が入っていること、会場が大学であることから、日中の学生がボランティアとして多数関わっている。舞台衣裳や小道具の制作、通訳業務、広報宣伝などを協力して行うことで、若い世代が経験を積み、相互理解を深めていくことも、当イベントの狙い。折りしも今年は日中青少年友好交流年にあたり、当イベントも事業認定を受けている。
【イベント概要】
会期:2008年11月16日(日)〜11月30日(日)メディア向けオープニングイベント:11月16日 14:00〜18:00 (M50 No.19 Image tunnel)
会場:
@舞台芸術「EARTH(地球)」(招待客含むオープニングイベントあり)上海・華東師範大学 大礼堂 午後ゲネプロ(記者招待日)
A美術展「PROGRESS」 上海・M50 No.19 Image tunnel、上海交通大学の1ヶ所(予定)
B「即興パフォーマンスライブ」 上海・M50 No.19 Image tunnel、上海日本人学校 浦東校、上海交通大学、上海応用技術学院、上海工芸美術職業学院の5ヶ所
主催:中国上海・国立華東師範大学、上海交通大学、Image tunnel、上海応用技術学院、上海工芸美術職業学院
後援:在上海日本総領事館、上海日本商工クラブ、社団法人日中協会、早稲田大学国際教養学部
協賛:上海日本商工クラブ、社団法人日中協会、株式会社クサカベ、全日本空輸株式会社、(有)シルクロード企画、上海逸風商務酒店(ホテル)、カレーハウスCOCO壱番屋他
企画・制作:上海アートイベント実行委員会公式
URL: http://shanghai-art-event.com
素描を仕上げていた素材をファッションドレスに
【小西ミホ プロフィール】
1960年 熊本県生まれ。上京後、書道教室を主宰。結婚、1男1女をもうける。子連れで89年中国・上海に4ヶ月留学し、さらに1992年〜1999年、華東師範大学芸術学部、大学院で学ぶ。帰国後、東洋画家として作品制作、個展開催。
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