上海市は世界的なファッション都市を目指す取り組みを強化している。
上海市はパリ、ミラノ、ニューヨーク、ロンドン、東京に次ぐ世界で6番目のファッション都市を目指し、数年前からファッションウイークを開催するなど、取り組みを強めている。しかし、世界的ななファッション都市になるにはいくつかの問題を解決する必要がある指摘されている。
一つは流行色の取り入れに遅れがあること。上海では世界のファッション雑誌が販売され、一般の人も世界のファッション傾向を目にすることができるようになった。しかし、事前に流行色を把握して、製品に取り入れるという点では遅れている。流行色に関するコンサルタントが誕生、その遅れも解消されてつつあるが、まだその時差は大きい。
さらに、テキスタイル加工での遅れである。織布技術はかなり改善したが、加工技術に劣り、機能や感性面で後れをとっている。ドレープ性などの微妙なラインを表現できない。また、ファッションウイークの開催も年に1回と少なく、次のシーズンに対する情報が十分に得られないことである。やはり年4回程度開催し、ファッション情報を広めることが必要となっている。
デザイナーの育成も欠かせない条件だ。デザイナーの多くは大手縫製・アパレル企業に所属、独自の作品を発表しにくい状況にある。デザイナーの団体をつくり、若手の優秀なデザイナーを要請することによって、基盤を整備することが求められている。
(作者:章坤良)
|