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第十三回 色彩工作室
2003 -3 - 24   10:44

――北京に次ぎ上海にも「美」求める女性たちに人気   

 「この白色は4つの圏、その赤色は3つの圏」――え、何をしゃべっているのか?上海人でも意味が全然分からない……。

 上海の中心部、淮海路から南へ歩いて15分のところに、泰康路という「芸術街」がある。ここは骨董品や書道や絵などの専売店がぎっしりと並ぶ。その中にある一棟のオフィスビルの3階に「優雅色彩工作室」がある。7カ月前にオープンした上海では初めの色彩ワーキン・グルームだ。

 このルームの経営者は中年女性の邱雅彩さん。冒頭の言葉は、邱さんが若い女性客に向かって、生地見本の色を顔色に合わせながら語ったものだ。その意味を尋ねると、邱さんは次のように丁寧に教えてくれた。「一年には四季の移り変わりがあり、一つの季度(季節)に36種類の色がある。だけど、夏だからといって夏の色36色がどれでも似合うとは限らない。従って、上手に色を組み合わせれば、人間の肌、とりわけ顔の色が元気よく若々しく見えるしバランスも良く感じられる。逆に色の組み合わせがまずいと、人々に暗くて疲れた印象を与えかねない」。

適した色を選ぶために、夏季型の36種類の色にそれ「圏(点数)」を付ける。「4つの圏(4点)」以上ならば、色の組み合わせが良いという意味で、「3つの圏(3点)」以下ならば、似合わない洋服の色ということになる。

 邱さんの説明を聞いた後、この部屋の壁にかかっている144色の「四季図」を見せてもらった。この四季図は丸い形で、色が薄いものから濃いものへ、素人にはまるで諸葛孔明が作った『八卦図』のような神秘的な感じに見える。

 邱さんは上海華東師範大学で長くの教鞭を取っていた。友人が日本留学中に「色彩四季理諭」を専攻。帰国後、その友人が北京でルームを設立したことに啓発されて、邱さんのこの道に入ることになった。2年前に北京でこの理論を勉強、今年になってようやく上海の桧舞台にデビューする夢をかなえた。

 「人間はみんな美しくなることを望んでいる。経済が発展すればするほど、このニーズは高まる」と自信満々。オープン以来、連日客の予約が入る。平均すると午前と午後に各1人。1人に接客するのに2,3時間はかかる。30年代から50年代の女性が多い。OLや大学教授、国家公務員が基本的な客層だという。

上海の市場は潜在力が大きい。その潜在市場を考えれば、30平メートルのルームでは狭いほどだ。「これからは上海の各区に支店の設立も考えたい」と夢は大きい。

邱さんによると、「色彩四季理諭」の草分けは米国人のカロミ・ジェクション女史で、80年代に発表した。現在、カロミ女史の色彩コンサルティング(CMB)の支店は世界28カ国・地域にある。中国では北京、南京、杭州、武漢、重慶、昆明、海口、天津にCMB支店がある。

個人の色彩設計は、色彩診断、洋服やアクセサリーのスタイル分析、化粧テクニックに分けられる。1セットの費用は北京で一人2600元(3万9000円)、南京や杭州、武漢、昆明で2000元(3万円)。上海ではスタートしたばかりのため、邱さんは1000元(1500円)と安値で打ち出した。

 米国系企業OL王暁凌さん(34)は「値段はそれほど高くないし、いろいろ自分の個性に合った色を選んでくれて気持ちいいわ」とご機嫌だった。           

 (作者:章坤良)

 
 
 

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